韓国語の基本文法をマスターしよう!今回は引用の言い回しについて解説します。
引用とは
誰かが話した内容を指し示す「あの人が〇〇と言っていました。」の「〇〇と」の部分のことをいいます。また、自分が話したことや話そうとしていることを指し示す「私は〇〇と言いました。」「私は〇〇と言います。」の「〇〇と」のことも言います。
韓国語の引用の言い回し
韓国語の引用は主に、動詞または形容詞が前に来るか、名詞が来るかで言い方が変わります。
〜다고
前に動詞または形容詞がくる場合は、~다고を使います。動詞の中でも、
●パッチムなしで終わる場合は〜ㄴ다고
●パッチムありで終わる場合は〜는다고
過去形は、~ㅆ다고になります。
●パッチムなしの動詞:사랑하다
現在形→사랑한다고
過去形→사랑했다고
●パッチムありの動詞:먹다
現在形→먹는다고
過去形→먹었다고
形容詞の場合は、そのまま다고が着きます。過去形の場合は、動詞も同じくㅆ다고となります。
●パッチムなしの形容詞:예쁘다
現在形→예쁘다고
過去形→예뻤다고
●パッチムありの形容詞많다
現在形→많다고
過去形→많았다고
〜(이)라고
前に名詞がくるときは、〜(이)라고を使います。前に来る名詞がパッチムで終わる場合には、이をいれます。
●パッチムがない名詞:너
너라고
●パッチムがある名詞:지하철
지하철이라고
実際の使い方
~다고 하다「~だと言っている」
会話では〜다고 하다「〜と言っている」という形で使われます。하다の部分は、色んな語尾をつけてもいいし、現在形、過去形、未来形、なんでも使えます。また、하다の代わりに말하다を使ってもOK。
他人が「〇〇だと言っていた」という伝聞はもちろん、「〇〇だと私が言った」と、自分のこととしても使えます。
날 사랑한다고 말해 봐.
(私を愛してるって言ってみて。)
찬열이 널 보고 싶다고 하더라.
(チャニョルが君に会いたいと言ってたよ。)
내가 같이 가겠다고 할게요.
(私が一緒に行くって言っておきます。)
日常の会話では、하다の部分が略されることもしばしばあります。そうすると伝聞の場合には「〜なんだって」、自分の主張であれば「〜だってば!」という感じでのニュアンスになります。하다が略されている分、フランクな印象になるので、目上の人などに話す場合は、하다をつけたほうが丁寧な印象です。
다고요.と語尾にそのまま요をつければ、丁寧語としても使えます。
엄마가 오늘 집에 있다고.
(ママが今日家にいるって。)
내가 지금 하겠다고!
(私が今やるってば!)
선생님이 여기서 기다리겠다고요.
(先生がここで待ってるって言ってましたよ。)
あとは倒置法でも。
너 잘 기억해! 내가 갑이라고!
(お前よく覚えておけ!私が上(甲)だってこと!)
※韓国語ではよく甲乙(갑と을)という言い方をします。日本語で「甲乙つけがたい」という言い方がありますが、つまりは甲(갑)が上、乙(을)が下という意味。よく相手との間柄のことを指す意味で、「私が上だ、お前は下(だから文句言うな)」という感じのときに韓国語ではよくこういう表現をします。参考までに…
미안해. 내가 잘 못 했다고.
(ごめんね、私が間違ってたってば。)
未来形の引用
〜겠다고で「(未来に)〇〇するって」という言い回しができます。「他人が〇〇するって言ってます」という伝聞の場面や、「自分が〇〇するって言ってるじゃん」という意思としても使えます。
백현이가 먼저 회사 가겠다고 했었어요.
(ベッキョンが先に会社に行くと言ってました。)
내가 밥 사겠다고!
(私がごはんおごるってば!)
引用の略し
〜라고 해.と〜다고 해.は、会話の中ではしばしば略して使われます。日常会話では本当によく使われるので、しっかりと覚えておきましょう。
スムニダ形からパンマルまですべて略すことができますが、あくまで会話的な表現で、どの語尾でも略す前よりはちょっとフランクな印象にはなるので、かっちりした場やとても丁寧に言いたいときなどは略さないほうが無難かも。
元の形 | 略した形 |
---|---|
~다고 합니다. | ~답니다. |
~다고 해요. | ~대요. |
~다고 해. | ~대. |
~라고 합니다. | ~랍니다. |
~라고 해요. | ~래요. |
~라고 해. | ~래. |
よくあるフレーズ
〇〇라고 합니다. /〇〇라고 해요.「○○といいます。」
〇〇に自分の名前を入れて自己紹介として使えます。参考書によく出てくる表現ですが、実際の会話でもよく使えます。
나는 민석이라고 해요.
(私はミンソクといいます。)
저는 아미라고 합니다.
(私はアミといいます。)
뭐라고? 「なんだって?」
뭐라고 해?の해を略しています。相手が言ったことがよく聞き取れなかったり、信じられないので、もう一回言ってみて。という感じで使います。
本当によく使う言葉なので覚えておくと◎韓国ドラマでもよく聞きます。笑
나 결혼할게!(私結婚するの!)
뭐라고!?(何だって!?)
뭐래.「なんだって」
こちらも、뭐라고 해?の略です。뭐래.は、どちらかというと、相手の言っていることがくだらない、意味わかんないと思っているときによく使う表現で、「何言ってんだか」というような意味合いです。
뭐라고?とはちょっとニュアンスが違います。
나 아이돌이 될 거야! (私アイドルになるわ!)
얘, 뭐래.(こいつ、何言ってんだか。)
아니라고! 「違うってば」
単純に否定の意味を表す言葉ですが、「違う」って言っているのにまだ問われるとか、今一度強調して否定したいときによく使います。
그러니까 나 아니라고!
(だから私じゃないってば!)
命令の~라고
命令形に라고を付けて、強めの要求を表すことができます。
가라고!(出てけってば!)
가지 말라고 제발.(行かないでってば、お願い。)
빨리 밥 먹어라고.(早くご飯食べろってば。)
名詞の引用〜라고と似ていますが、命令の場合は、動詞に付くのでよく見ればわかるかと。
命令の〜라고は、「가라고!(出てけ)」や「~말라고(~するな、しないで)」など結構決まったフレーズで使われることが多いので、フレーズとしてそのまま覚えてしまうのもいいと思います。
勧誘の引用~자고
勧誘の意味の語尾〜자も引用にそのまま使えます。〜자は、パンマル(タメ口)でのみ使える語尾ですが、引用にする場合は、丁寧語の中でも使えます。
세훈이가 같이 밥 먹자고요.
(セフンが一緒にご飯を食べようと言ってます。)
야, 같이 가자고.
(ねえ、一緒に行こうってば。)
まとめ:超使える引用の形
一口に引用と言っても、色々な言い回しがありまよね。「~ってば」みたいな語尾としても言い聞かせる感じでも使えるので、表現の幅が色がると思います。韓国人がこの引用を語尾として使っているシーンを本当によく見かけます。
よく参考書の一番最初に出てくる「저는 ○○라고 합니다.」というお決まりフレーズも分解すると引用の表現を使っているんですね。
日本語でも「~だって」「~らしいよ」という言い方は結構使うと思います。今回ご紹介した引用の言い回しは、これらにあたる表現なので、マスターしておくと、会話表現が豊かになり、より韓国人らしく話せるようになると思います!!韓国ドラマでもかなりよく聞く表現なので、ドラマを見るときはぜひチェックしてみてください♪