日常生活でよく使う「疲れた」という表現。韓国語では、主に피곤하다と지치다がこれにあたります。では、この二つの違いはなんなのか?また、よく使われる「疲れた~」に対して何て返してあげることができるのか、解説します^^
は~つかれた。
피곤하다
恐らく韓国語の日常で一番よく使われる「疲れた」ではないかなと思います。意味としては「疲れている、くたびれている。」という形容詞です。
「仕事して疲れた」とか「用事がいっぱいあって疲れた」とか、日常的な「疲れた」として気軽に使えます。
形容詞なので、今疲れている場合は、피곤해.になります。過去形にして피곤했어.とすると、「今よりも前に疲れていた」場合の言い方です。
(今日はやることが多かった、本当に疲れた。)
■어제는 일이 비빠서 너무 피곤했어요.
(昨日は仕事が忙しくて疲れました。)
지치다
「疲れる、くたびれる」という動詞です。피곤하다よりももっと「疲れて力がなくなった、疲れ果てた、くたくた」という印象があります。
なので、日常で使うにしても、ちょっとしたことで使うというよりは、「もう本当に起き上がれないくらい疲れて倒れそう」みたいなときに使う方が適しています。
また、今だけ体力的に疲れた、という意外にも「長期的に、精神的にも肉体的にも疲れ果てた」という感じでも지치다を使います。この場合、うんざりしたようなニュアンスもあります。
また、피곤하다と合わせて、피곤해서 지쳤다.(疲れて、くたくただ。)という言い方もするみたいです。
(顔が疲れてるみたい、大丈夫?)
■더 이상 못 만나겠다, 이제 나 지쳤어.
(これ以上会えない、もう私疲れ果てた。)
고달프다
「つらい、しんどい、非常に疲れてだるい」という意味があります。私もこれらを調べているときに初めて出会いました。笑 あまり聞かないし、知らなくてもあまり困らないかもしれませんが、一応こういう言葉もあったので。
「疲れた」というよりは、「つらい、しんどい」というニュアンスの方が強いみたいです。
피곤하다と지치다の違い
피곤하다と지치다は、形容詞と動詞で品詞が違います。なので、「今の自分のこと」という観点では、피곤하다は現在形、지치다は過去形で使うことが多いです。지치다は動詞なので、現在形にすると「今疲れている最中」みたいなわけわかんない言い方になっちゃうのかな?
また、피곤하다の方が日常的な「疲れている」という感じ。対して지치다は、さらに疲れ果てた印象がありますが、それだけでなく歌詞や小説などで使われるのは지치다の方です。피곤하다は生活感がありますが、지치다は情緒的なのか、K-POPアイドルの歌詞でもよく出てきます。
지친 내 하루는 항상 그댈 찾겠죠
(疲れ果てた僕の一日はいつも君を探すだろう。)
東方神起 Don’t Say Goodbye
기다리다가 지친다 You Know넌 넌 내 맘 아니?
(待っては疲れ果てる You Know 君は君は僕の気持ちがわかる?)
2PM 기다리다 지친다
対して피곤하다はあまり歌詞に出てくるイメージはないです。このように歌詞で使われると「疲れたわ~」という程度ではなく、「落ち込んだり悩まされて疲れ果てる」という感じ。それもあってか、日常会話では気軽に使わないかも。「本当~に疲れて死にそう」っていうときとかかな?
ねぎらう言葉
この「疲れた~」に対して、何かかけてあげる言葉も一緒に紹介!ねぎらう言葉でもありますが、「苦労した、大変だ」という自分の感想や状況を伝える意味でも使えます!(ある意味「疲れた」の類語かも)
힘들다
「力がいる、大変だ、苦労する」という意味です。これも本当によく使われる言葉です。「〇〇が大変だった、疲れた」と自分が大変だったことを表すほか、転じて「難しい」という意味もあり、動詞+〜기 힘들다で「〜することが難しい(ほぼ無理の意味)」としてもよく使われます。「できない」というのは単刀直入すぎるので、この言い方を使って、やんわり断ったりします。
힘들었죠?など、過去形にして問いかけることで、「大変でしたよね?」と労う言葉としても使えます。
(すごい疲れてるからやだ。)
■지금은 나가기 힘들어요.
(今は出かけられないです。(出かけるのが難しいです。)
■먼 곳에서 왔구나.많이 힘들었죠?
(遠いところから来たのね、大変だったでしょ?)
고생하다
「苦労する、難儀する」の意味。自分のことでも使いますが、相手をねぎらう言葉としてよく使われます。고생했다.で「ご苦労だった。」「お疲れ様。」という労いの言葉になります。
많이 고생했다.「本当にお疲れ様。」、고생하셨어요.「お疲れ様でございました。」など修飾や語尾を変えて、色々な表現で使われます。気軽に使うこともできるし、例えば不幸な生い立ちなどについて「大変だったんだね。」と共感するときにも使ったりします。
(皆、今日は本当にお疲れ~!)
■민호랑 헤어졌어?고생했구나.
(ミノと別れたの?苦労したんだね。)
まとめ:「疲れた」も二つある
韓国語では、「疲れた」は二つあるのが基本ですが、品詞も違うし、微妙にニュアンスも違います。特に지치다は、歌詞ではよく出てくるものの、ドラマなどではあまり聞かなかったりするので、出てきたときにしっかりシチュエーションを把握して、どんなときに使う言葉なのか研究したほうがよさそうです。
またねぎらう言葉として紹介した힘들다と고생하다も、「疲れた」「苦労した」という意味で自分にも使える言葉です。仕事で疲れていたり、悲しいことがあって疲弊した人など幅広く使える言葉なので覚えておくといいと思います。
どれも日常でよく使う言葉なので、韓国ドラマなどから具体的な使い方をたくさん見て、練習するといいかなと思います!!