韓国語にも後に続く語尾によって、動詞や形容詞が活用し、形が変化します。難しく感じる活用ですが、すべての基礎になるので、今一度しっかり整理しておくことが重要です。
韓国語の活用とは?
まず、韓国語の動詞や形容詞は「○○다」の形が基本形です。そのうち、다を除いた「○○」の部分を語幹といいます。
例えば、먹다「食べる」という動詞に丁寧の語尾~요を付けた場合、먹어요となりますが、この“먹어”となることを「活用」といいます。
韓国語では、単語そのものの母音やパッチムの有無、また語尾に何がくるかによって、活用の形が変わります。
活用がない語尾
まず、単語の活用変化がなく、【語幹+語尾】で成り立つものもあります。
以上の語尾や接続語尾などは、前に来る単語の活用変化は必要なく、다を取り除いてくっつけるだけ、というとても楽な用法です。
아/어 活用
とてもよく使う基本の活用で、連用形とも言えます。以下の語尾などで使われる活用です。
基本の아/어 活用
前に来る動詞または形容詞の最後の母音が何であるかによって変わります。
◆陽母音の場合(ㅏ,ㅗ,ㅑ,ㅛ,およびこれらを含む複合母音)→아
>>陽母音の単語例
基本形 | 語幹 | 活用 | 結果 |
---|---|---|---|
알다「知る」 | 알 | 알+아 | 알아 |
오다「来る」 | 오 | 오+아 | 와 |
맞다「合う」 | 맞 | 맞+아 | 맞아 |
가다「行く」 | 가 | 가+아 | 가 |
일어나다「起こる」 | 알어나 | 알어나+아 | 알어나 |
좋다「良い」 | 좋 | 좋+아 | 좋아 |
가다や일어나다のように語幹の最後が母音「아」のスペルの場合、아が重なるため活用の「아」は省略されます。
また、오다のように語幹が「아」以外の母音の場合は、重なって複合母音になります。
◆陰母音の場合(ㅓ,ㅕ,ㅜ,ㅠ,およびこれらを含む複合母音)→어
>>陰母音の単語例
基本形 | 語幹 | 活用 | 結果 |
---|---|---|---|
먹다「食べる」 | 먹 | 먹+어 | 막어 |
서다「立つ」 | 서 | 서+어 | 서 |
없다「ない」 | 없 | 없+어 | 없어 |
陰母音の場合も、陽母音と同じで、語幹の最後で「어」が重なる場合は省略されます。
語幹が「이」の母音で終わる単語の活用
動詞や形容詞の最後の母音が이で終わる単語の場合、後には어が来ます。前に来る動詞にパッチムがない場合は、이と어の発音が重なって여の音に変化します。
基本形 | 語幹 | 活用 | 結果 |
---|---|---|---|
기다리다「待つ」 | 기다리 | 기다리+어 | 기다려 |
미치다「狂う」 | 미치 | 미치+어 | 미쳐 |
보이다「見える」 | 보이 | 보이+어 | 보여 |
語幹の母音が「으」で終わる単語の活用
動詞や形容詞の最後の母音が으で終わる単語の場合、後には語幹最後の母音に合わせて,아または어が来ますが、元にあった으の音が脱落します。
基本形 | 語幹 | 活用 | 結果 |
---|---|---|---|
아프다「痛い」 | 이프 | 아프+아 | 아파 |
슬프다「悲しい」 | 슬프 | 슬프+어 | 슬퍼 |
바쁘다「忙しい」 | 바쁘 | 바쁘+아 | 바빠 |
뜨다「浮く」 | 뜨 | 뜨+어 | 떠 |
쓰다「使う」 | 쓰 | 쓰+어 | 써 |
하다の活用
하다の活用はちょっと特別で、活用としては아が続くことになりますが、発音としては変化して해になります。これは、そういうものとしてそのまま覚えるのがいいかも◎
하다が付くすべての動詞・形容詞がこの活用になります。
基本形 | 語幹 | 活用 | 結果 |
---|---|---|---|
하다「する」 | 하 | 하+아 | 해 |
変則活用
韓国語では変則活用と呼ばれる不規則的な活用があります。ここまでで説明した内容も一部含まれますが、改めて「変則活用」と呼ばれるものをまとめました。
ㄹ変則活用
パッチムがㄹで終わる単語で以下の語尾が続く場合、ㄹが脱落します。
◆울다「泣く」
웁니다.「泣きます。」/우는 여자「泣く女」
◆알다「知る」
압나다.「知っています。」/아는 오빠「知っているオッパ」
으変則活用
母音が「으」の単語において、元にあった母音「으」が脱落します。
◆예쁘다「きれい」
예뻐요.「きれいです。」/예뻤어요.「きれいでした。」
◆바쁘다「忙しい」
바빠.「忙しい。」/바빴어요.「忙しかったです。」
ㅂ変則活用
単語の最後のパッチムが「ㅂ」であるとき、「ㅂ」がなくなり「우」を追加します。
◆춥다「寒い」
추워요.「寒いです。」/추울거야.「寒いだろう。」
◆아름답다「美しい」
아름다워.「美しい。」/아름다우면「美しければ」
ㄷ変則活用
単語の最後のパッチムが「ㄷ」であるとき、「ㄷ」が「ㄹ」に変化します。
◆걷다「歩く」
걸어요.「歩きます。」/걸은 길「歩いた道」
◆듣다「聞く」
들으면「聞いたら」/들었어요.「聞こえました。」
ㅅ変則活用
単語の最後のパッチムが「ㅅ」であるとき、パッチム「ㅅ」がなくなります。
◆짓다「作る」
지었어요.「作りました。」
◆긋다 「引く」
그어요.「引きます。」
一部の単語では、パッチムが「ㅅ」であってもこの変則活用がされない単語があります。
◆씻다「洗う」
씻어.「洗え。」/씻을게.「洗うね。」
◆웃다「笑う」
웃어요.「笑います。」/웃으면「笑えば」
르変則活用
単語の最後が「르」のとき、「르」がなくなり、「ㄹ라」または「ㄹ러」に変化します。
語幹最後の母音が陽母音の場合は「ㄹ라」、陰母音の場合は「ㄹ러」に変化。
<陽母音>
◆고르다「選ぶ」
골라요.「選びます。」/골랐어.「選んだ。」
◆모르다「わからない」
몰라요.「わかりません。」/몰랐어.「わからなかった。」
◆빠르다「早い」
빨라요.「早いです。」/빨랐어요.「早かったです。」
<陰母音>
◆흐르다「流れる」
흘러요.「流れます。」/흘렀어.「流れた。」
◆부르다「呼ぶ」
불러요.「呼びます。」/불러 봐.「呼んでみろ。」
◆사두르다「急ぐ」
서둘러요.「急ぎます。」/서둘러.「急げ。」
ㅎ変則活用
①パッチムが「ㅎ」のとき、「ㅎ」が「ㅐ」に変わります。
◆그렇다「そうだ」
그래요.「そうです」/그랬어요.「そうでした。」
◆이렇다「こうだ」
이래요.「こうです。」/왜 이래「どうしたの(どうしてこうなの)?」
◆빨갛다「赤い」
빨개요.「赤いです。」/빨갰어요.「赤かったです。」
②パッチムが「ㅎ」のときで、後に「으」が続くとき、「ㅎ」と「으」の両方がなくなります。
原型 | 活用 | 結果 |
---|---|---|
그렇다 | 그렇+으세요 | 그러세요. 「そうしてください。」 |
이렇다 | 이렇+으면 | 이러면 「こうなら」 |
빨갛다 | 빨갛+으면 | 빨가면 「赤かったら」 |
ㅎ変則活用は、主に「이렇다(こうだ)」「어떻다(どうだ)」などの代用的な動詞や「赤い(빨갛다)」「青い(파랗다)」など色の形容詞に使われます。また「넣다(入れる)」「놓다(置く)」「낳다(生む)」の動詞ではこの変則活用は適用されません。
まとめ:活用を覚えるのは結構大変…
正直韓国語のこれらの活用と事細かにすべて覚えるのは本当に大変!!コツとしては、大体でOKということ笑 全部を完璧に覚えてから次に進もうとすると、なかなか次のステップに進めなくなっちゃうので、ある程度覚えたら、他の勉強をしながら定着させていく感じでいいと思います。
また、特によく使う単語を例にするつもりで重点的に覚えるもいいかと◎◎いくつか覚えていければ、まったく新しい単語が出てきたときも、その知識をベースに引き出せるかなと思います。
もう一つ、あまり論理的に考えすぎず、よく使う単語はそのまま覚えるのも大事。「この語幹で、この活用だからこう」という理論は確かに大事ではありますが、会話の時にいちいちこれを思い返している時間はないので、フレーズとして丸っと覚えることも大事!
私も活用は全然覚えられず大変だったような記憶がありますが、そんなにゴリゴリ集中して勉強した記憶もないんですね。一旦論理として押さえてはおくものの、広く浅くを何回も、という感じですりこんだような感じです。
人それぞれ得意な勉強法があるとは思うので、一概にはいえないのですが、こんな感じでも全然習得できました!笑 ぜひ参考にしてみてください~^^