日本人がよく使う「かっこいい!」アイドルや俳優さんを見れば、とにかく使う言葉ですが、韓国語ではなんていうの?
実は韓国語では、単に「かっこいい」というよりは、シチュエーションに合わせて使い分けられています!今回はそんな「かっこいい」をもっとナチュラルに使えるように、使い方や色々な表現の仕方について学んでいきましょう!
韓国語で「かっこいい」は?
韓国語で「かっこいい」は、基本的に三つあり、멋있다と멋지다 と잘 생기다があります。これらの違いについて説明していきます。
멋있다の意味と使い方
まず、멋は「洗練されていること、洒落ていること」という意味で、これがある=転じて「かっこいい」という意味合いになります。
辞書で引くと、「すばらしい、しゃれている、すてきだ」と出てきます。「かっこいい」に限らず、洋服やインテリアなどが「すてき」というときにも使える言葉です。韓韓辞書では、「見た目がよかったり立派なこと」とあることから、主に目に見えるものが「かっこいい」と言えるようです。
人に対して使う場合、「顔がかっこいい」という意味だけでなく、「顔もさることなら客観的な見た目(服やスタイル、行動なども含め)がかっこいい、すてき」という意味で使われることが多いようです。
오늘 양복이니? 참 멋있다~!
(今日はスーツなの?超かっこいい~!)
※服装や全体的な見た目がかっこいい、の意味合い
멋지다の意味と使い方
멋지다は、かなり멋있다に似ている言葉で、辞書で意味を引くと「素晴らしい、見事だ、素敵だ」と出てきます。ほとんど멋있다と同じような意味であるものの、멋있다の上級版という感じの意味合いのようです。
また考え方や、雰囲気などの抽象的な概念に対しても使えるよう。確かに、考え方などには멋있다は使わないイメージがあります。
この멋있다と멋지다を意識的に区別して使っている印象はあまりないですが、一応このような違いがあるよう。
顔がかっこいいで使うこともできますが、言動や態度、雰囲気、内面も含めてかっこいいという意味で使います。
너무 대단하고 멋진 생각이시네요.
(とてもすごくてステキな考え方ですね。)
※顔、というよりは内面や考え方がステキ、の意味合い
잘 생기다の意味と使い方
잘は、「よく、十分に」という意味、생기다は「生じる、生まれる」という意味で、直訳は「よく生まれた」という意味です。転じて「かっこいい」につながります。
この言葉は、外見に特化した「かっこいい」です。中身や言動、態度については使いません。とにかく見た目、顔がかっこいいという意味です。「生まれからそもそもにいい」=「顔がかっこいい」みたいな感じでつながりますよね!
アイドルを見て、「ステキなお顔」と言いたいときは、멋있다や멋지다より잘 생기다が一番ぴったりな言葉となります。
その他の「かっこいい」を表す表現
基本は、멋있다と멋지다と잘 생기다で「かっこいい」を表現しますが、日常会話では他にも「かっこいい」を表す言葉がいろいろあります。
얼굴(이) 짱이다
얼굴は「顔」、짱が「最高」という意味で、「顔が最高」=「めっちゃかっこいい、かわいい」を表します。「かっこいい」に限らず、「かわいい」にも使える言葉で、とにかくお顔を褒める言葉です。잘 생기다に比べると、さらに“最上級にかっこいい”という意味合いが強く、ただちょっとかっこいい、というよりは超絶にめちゃくちゃかっこいい!という強い思いが含まれます。
짱はスラング的な言葉でよく若者の日常会話で使われます。全般的に「最高」を意味する言葉です。顔に限らず、ファッションセンスや料理の味や人柄など、何にでも使える言葉です。韓国人の日常会話の中で本当によく出てくる言葉なので、ぜひ覚えておきましょう。
(私たちのテヒョン、めっちゃかっこいい、最高!)
미남
韓国ドラマ「イケメンですね(原題:미남이시네요)」でお馴染みの単語“미남”は漢字語で「美男」の韓国語読みです。こちらもドラマの通り、「イケメン」を表す単語で、お顔がかっこいい男性を意味します。꽃미남という言葉もあります。「花のように美しい美男」ということで、とんでもなく美しくかっこいい男性の見た目をいいます。
ただ会話でよく使うのかというと微妙。ドラマやCM、バラエティの字幕など、表現として見かけることは少なくはないので、覚えておくといいかも。
비주얼이 좋다
비주얼は外来語「ビジュアル」で、「ビジュアルが良い」=「かっこいい」という意味で使われます。前述の짱と合わせて、비주얼이 짱「ビジュアルが最高」などと言うこともできます。「ビジュアル」からわかるように、外見だけを褒める言葉です。
외모
「外見」という意味の単語です。漢字語で「外貌」の韓国語読みです。この言葉だけで、「かっこいい」を表すことはありませんが、人の見た目を褒めるときに出てきたりする言葉なので覚えておくといいかも。「かっこいい」だけでなく、「立派だ」「きちんとした」など色々な形容詞が前につくことができます。
있어 보여
直訳は「あるように見える」。“何が”とは言っていませんが、センスやオーラ、知性や能力など、何かかっこいい要素がありそうに見える=「かっこいい雰囲気が漂っている」という意味合いです。顔の造りがかっこいいという意味よりは、雰囲気やオーラ、内面を含めて「かっこいい」「かっこよさそうに見える」という誉め言葉です。
ドラマやバラエティでもよく聞く言葉で、辞書に載っている言葉というよりはスラングのような言葉なので、覚えておくといいと思います◎
反対に、없어 보여という言葉もあります。そのまま反対の意味で、「ダサい、しょぼい」を意味します。センスもオーラもなく、いいところやかっこいいところが全然なさそうという感じで、まったくもってマイナスの意味です。単に「ダサい」というだけでなく、将来性や可能性も感じない、というがっかりした諦めのような気持ちをも含んだニュアンスです。日本語一言で表すのが難しい言葉です。
(あのオッパ、あんたの彼氏?お金持ちだし、まじ素敵。)
■운동도 공부도 못 하다니, 정말 없어보인다.
(運動も勉強もできないなんて、まじ終わってる。)
카리스마
そのまま「カリスマ」という意味です。日本語でも「カリスマ」という言葉はあり、ある特定の技術や腕などが突出している人に対し、「カリスマ美容師」とかそんな感じで使われますが、韓国ではそういった特定のジャンルはあまり関係なく、オーラがある人、かっこいい雰囲気を感じる人に対して頻繁に使います。
있어 보여と似たような感じです。「何」とは言わないが、雰囲気がなんかもうかっこいいという感じ。外見がいいに越したことはありませんが、外見だけでなく雰囲気や内面のかっこよさを褒める言葉です。基本的には카리스마(가) 있다という言い回しをします。
(この人は情熱に溢れ、カリスマな男だ。)
まとめ:いっぱいある「かっこいい」の表現
日本語では「かっこいい」一言で、顔のかっこよさも内面のかっこよさも、一緒くたに表現してしまいがちですが、韓国語ではそもそも形容詞としても分けられており、結構細かくニュアンスが分かれているように思います。
ここで紹介した表現はわかりやすい代表的な表現で、実際にはもっと抽象的な言い回しでかっこよさを表現したりもします。例えば、얼굴이 장난이 아니다(顔が冗談じゃない(程にかっこいい、ステキ、萌える))とか。조각(彫刻:彫刻のようにかっこいい)や신(神:ビジュアルが神)なども「イケメン」を表すときによく使う言葉です。만찢남という言葉もあり、만화를 찢고 나온 남자(漫画を破って出てきた男)の略で、「漫画に出てくるようなかっこよくて素敵な男」という意味です。こんなふうに、実際出会ってみないと理解しきれない表現がたくさんあると思います。
アイドルファンとしては、彼らの美しさや萌えみ、かっこよさを巧みに表現するボキャブラリーはたくさん知っておきたいところ♡バラエティやドラマでは、こんな表現がたくさーんありますので、普段からちょこちょこ見て、生きたボキャブラリーを増やす努力をしていきましょう!