韓国語で「食べる」を意味する単語は、먹다ですが、実は먹다には、もっと色々な使い方があるんです!今回は、基本的な「食べる」の意味から、さらに一歩進んだ韓国人らしい먹다の使い方を徹底マスターしちゃいましょう!
韓国語で「食べる」は?
まず、韓国語で「食べる」を意味する単語は、먹다です。
基本形 | 먹다 |
ヘヨ体 | 먹어요 |
スムニダ体 | 먹습니다 |
過去形 | 먹었다 |
未来形 | 먹겠다 |
먹다の過去形や未来形を派生させたものが、잘 먹겠습니다.「いただきます。」、잘 먹었습니다.「ごちそうさまでした。」という挨拶です。
韓国語で「食べる」の敬語は別の単語が存在し、드시다を使い、「召し上がる」という意味になります。
■뮈 드실래요?(何を召し上がりますか?)
■맛있게 드세요~.((おいしく)召し上がれ~)
3つ目の例文は、韓国のごはんどころに行くとほぼ必ず聞く言葉です。日本語で言うところの「ごゆっくりどうぞ~」みたいな感覚で使われています。
ということで、韓国語の「食べる」は먹다と드시다で表すことができます。
먹다 その他の使い方
먹다の基本的な「食べる」という意味を踏まえ、色々なイディオムが存在します。
술(을) 먹다「酒を飲む」
お酒は飲料ですが、먹다で表すことがあります。もちろん、「飲む」の意味である마시다を使うこともありますが、먹다を使うこともできます。意味合いに大きな違いがあるわけではないので、どちらを使ってもOK!
ちなみに음료수(飲み物)に対しても、먹다を使うことができます。助詞・을はあってもなくても大丈夫です。
■술은 많으 먹지 마요.(お酒は飲みすぎないでください。)
약(을) 먹다「薬を飲む」
薬を飲むことの表現も먹다を使います。日本語では「飲む」なので、마시다を使いたくなるところですが、약을 마시다とは言わないので注意!薬については、この약 먹다しか言いません。
마음 먹다「決心する」
直訳は「心を食べる」。転じて、心に決めて決心することを言います。ちょっとわかりにくいですかね?“食べる”というよりは“ぐっと飲みこみ”みたいなニュアンスで捉えると覚えやすいかもしれません。마음は、略して맘でも大丈夫です。
似たような単語として、결심하다(決心する)があります。
■이제 마음 먹어라.(もう心を決めなよ。)
욕을 먹다「悪口を聞く、受ける」
욕は、漢字の「辱」を表し、욕설(辱説)の略です。意味は「悪口」。これを食べるということで、「悪口を聞く」ことを욕을 먹다と言います。この욕という言葉はよく日常会話で出てくる言葉で、元の욕설よりももっと使います。욕하다という動詞は「悪口を言う」という意味で、よく使うので、合わせて覚えておくといいと思います。
■지금 날 욕하는 거에요?(今、私の悪口を言ってるんですか?)
※ドラマでよく聞くフレーズ!目の前で嫌味や皮肉を言われたときに、言う言葉です。本当に悪口かどうか聞いているわけではなく、「今、目の前で私の悪口言ったよね!?信じられないんだけどー!」って感じの気持ちを表しています。
ちなみに「星から来たあなた」でも、この욕을 먹다がセリフに出てきます。
2:50と3:03くらいのところで、「他人の悪口ばっかり聞いてお腹がいっぱいだ」、「歌っちゃダメなの!?一日中悪口ばっかり聞いてたのに!」とソンイが言ってますね。
ちなみにソンイは実際悪口を耳で聞いていたわけではなく、ネットで叩かれている書き込みをずっと見ていたんですが、耳で聞くだけなく「悪口を言われていることを把握する」状況のことは욕을 먹다で表現できます。
먹다をベースにした動詞
먹다をベースに異なる意味を表す動詞があります。会話でよく出てくる言葉なので覚えておきましょう!
까먹다「すっかり忘れる」
韓国語で「忘れる」は앚다という動詞がありますが、앚다が“半永久的に忘れる”という感じに対して、까먹다は“うっかり忘れちゃった”というニュアンスがあり、使い分けられています。なので、うっかりしてしまったり、思い出したくてもなんだか今は思い出せない、と言うシチュエーションでは、까먹다が使われます。
■비밀번호 까먹어서 문이 못 열어.(暗証番号を忘れて、ドアが開けられない。)
알아먹다「分かる、合点がいく」
「知る、分かる」の意味の単語に알다がありますが、これとの違いとして알아먹다は、「理解する」というニュアンスが近いようです。話の細かい部分までしっかりと理解する、という感じです。訳としては、「わかる」で事足りることが多いですが、一応違いがあります。ちなみに알아먹다は俗語のようで、口語でよく使われているみたいです。
またまた「星から来たあなた」のセリフ中に登場します!
1:35あたりで、「頭が悪いから、具体的に言ってくれないとわからない」というセリフに使われています。구체적으로 말해줘야 알아먹어요.が、セリフです。直訳は「具体的に言ってくれてこそ、理解ができる」となります。
겁먹다「怖がる」
겁は「恐れ、恐ろしさ」と訳され、恐れたり怖がることの名詞です。겁を食べるということで、「怖がる」という意味になります。겁を使ったイディオムは他に、겁이 나다があり、「怖い」という意味で使われます。
겁먹다は、他人が怖がっているときに主に使われる印象があります。겁이 나다は他人にも使われますが、自分が怖いときにも使われます。
■나는 너무나 겁나서 더 이상 못 갈 거 같아요.
(私はすごい怖いのでこれ以上行けません。)
먹다を使ったフレーズ
먹다を使ったドラマでよく使われる有名フレーズをご紹介!
잘 먹고 잘 살다.(ちゃんと食べてしっかり生きる。)
意味として、直訳を書きましたが、使われるシチュエーションごとにニュアンスを説明しますね!
(私たちのジミン、いっぱい食べて大きくなってね)
子供に言うと、「しっかり大きくなってね」という感じで、かわいがるニュアンスになります。
(私たちもう別れたでしょ、あんたは勝手に生きていけ!)
このフレーズは、恋人が別れるときにもよく使われます。日本語で表現するのがとても難しいのですが、要は「もう関係ないので、勝手に好きなように生きていけ」という感じ。切り捨てたり、関係を断ちたい、皮肉などの意図であまりいい意味ではない発言です。
(私は一人でちゃんとやってるから気にしないで!)
自分のことに関して使うこともできます。“一人でうまく生活している””自立して生きている”というようなニュアンスです。
まとめ:いっぱいある!먹다の意味
いかがでしたか?「食べる」以外にもたくさん意味がありますね。먹다は、「飲食物を口を通してお腹の中に入れる」というニュアンスがベースにあるようです。それを転じてか「ぐっと飲み込む、受け入れる」というようなイメージを持てると、알아먹다や욕을 먹다も覚えやすいかなと思います。
この記事で記載した単語は、ドラマでも紹介した通り、よく使われる単語です。「食べる」の意味だけで終わらず、言葉の持つイメージを意識しながら、ぜひ語彙力を広げてください^^