言語の習得しやすさを左右すると言っても過言ではない語順!日本語と韓国語の語順や言語として似ているところと違うところをまとめてみました!
韓国語と日本語は語順が同じ
語順とは、主語、述語、目的語など文章を作る要素の順番です。言語ごとに、正しい語順が決まっています。
日本語と韓国語は、ほぼ同じ語順です。後に紹介しますが、一部異なる語順が存在しますが、基本的には同じ語順。なので、日本語で言いたいことを考えて、1つ1つ韓国語に置き換えていくだけで、スムーズに話すことができます。
これってすごく語学を習得しやすいポイント!頭の中で、単語を並び替える必要がなく、思いついたまま話せるので、会話のしやすさが段違いなんです。
英語や中国語など、語順が違う言語の場合、発話するときに日本語とは語順が違うので、異なった語順でスムーズに話せるように、思考から発話までのプロセスになれるよう練習が必要ですが、韓国語はあまりそういうことが必要なく、ただ思いついたまま置き換えれば大丈夫。
世界のあらゆる言語の中でも、日本語と同じ語順の言語は2~3言語程度しかなく、そのうちの一つが韓国語です。
【日本語】私はあなたを愛しています。
「私は(主語)」 | 「あなたを(目的語)」 | 「愛しています(述語)」 |
【韓国語】나는 너를 사랑해요.
「나는(私は/主語)」 | 「너를(あなたを/目的語)」 | 「너를(あなたを/目的語)」 |
【英語】I love you.
「I(私は/主語)」 | 「love(愛しています。/述語)」 | 「you(あなたを/目的語)」 |
【中国語】我爱你
「我(私は/主語)」 | 「爱(愛しています。/述語)」 | 「你(あなたを/目的語)」 |
韓国語と日本語の似ているところ
助詞の概念
「助詞がある」ということ自体、どの言語でもあることではありません。日本語と同じように色々な助詞があり、意味を付与する感覚も全く同じです。
敬語の概念
敬語も日本と同じように存在します。ただ日本語の尊敬語、謙譲語、丁寧語ほど細かく定義されていないので、日本語より簡単な印象。
しかし、韓国の方が上下感の意識や親密度によって言葉遣いが明確に分けられている印象なので、敬語そのものの難しさよりも、人との距離感や上下の認識についてもっと強く意識する必要がありそうです。
漢字語
韓国語も日本語と同じように漢字に基づいた言葉が非常に多く存在しています。
時には、日本語と同じ熟語を韓国語読みしただけの単語も。この点はとても勉強しやすいメリットです。
漢数詞と固有数詞
1、2、3などの数字のことを漢数詞、1つ、2つ、3つなどものを数えるときなどに使う数字のことを固有数詞といいます。日本語では、数字についてこの2つの概念がありますが、韓国語も全く同様です。
ただ、韓国語では、数を数える物の単位によって、漢数詞を使うか固有数詞を使うかが明確に定められています。この点は日本語とは異なるので、しっかり覚えましょう。
ことわざや慣用句
「真っ赤な嘘(새빨간 거짓말)」や「井の中の蛙(우물안 개구리)」など日本語と全く同じ意味のことわざや慣用句が存在します。
また、「狐の嫁入り(호랑이가 장가간다/虎の婿入り)」や「朝飯前(식은 죽 먹기/冷めた粥を食べる)」など言葉自体の意味は違えど同じ意味合いを示唆している言葉もあります。
どちらにせよ、ことわざや慣用句の概念が似ていることは非常に覚えやすいのです!
韓国語と日本語の違うところ
助詞の感覚
助詞の存在は共通点ですが、助詞の使い方の感覚が違うことが結構あります。日本語では「を」を使うところ、韓国語では「が」とか。
助詞を間違えたところで、意味が全く通じなくなるわけじゃないのですが、この助詞の感覚は微妙~に違うので、助詞については細かいニュアンスを意識して勉強する必要があります。
外来語(英語)の発音
外来語や英語の発音は、日本とまったく違います!いわゆるカタカナ英語の発音で、韓国人に話しても100%通じません。どちらかというと、より英語の発音に近いのが韓国語の外来語の発音です。
これは日本人にとっては、もはや別単語っていうくらい違う発音なので、新しく覚え直す気持ちで勉強することをおすすめします。笑
単語の意味合いの範囲
どの言語でも同じかもしれませんが、韓国語の意味の範囲が日本語と全然違うことが結構あります。例えば、「사랑」と辞書で引くと「愛」と一番に出てきます。「愛」の意味のイメージが強い「사랑」ですが、深堀していくと、「恋」「恋愛」「恋人」「愛する人」くらいまでの意味が含まれています。日本語では「愛」と「恋」は全然違うし、まして「愛する人」まで含むとは…会話でどう判断すればいいの?と思ってしまいます。笑
このように、完全に○○(韓国語)=××(日本語)という感じで意味を割り切ることができないのも、日本人が韓国語を学ぶときに意識しておいたほうがいいポイントだなと思います。
韓国語1つが、日本語におけるたくさんの単語の意味をまとめている場合もあれば、逆に1つの日本語で済むのに、いくつもの韓国語の単語で分けられていることもあるし、意味の範囲が微妙にズレていることもあります。
“韓国語が理解できる”分には大きな問題ではないかもしれませんが、より韓国人らしいナチュラルな言葉遣いを目指すなら、このことを意識するといいと思います!
たまに違う語順も
韓国語と日本語は基本的に同じ語順ですが、たまに異なる語順もあります。ここでは会話でよく使う表現を紹介します。
안 ~「~しない」
日本語では例えば「行かない」という否定の言葉の場合、「行く」+「ない(否定)」という語順ですが、韓国語では안 가.つまり「안(ない/否定)」+「가다(行く)」という語順になります。
否定に関しては、~지 않아「~しない」という表現もあり、こちらは日本語と同じ語順です。この二つの否定形にはそんなに大きな差はないのですが、その分どちらもよく使われるので、特に語順が異なる「안(ない/否定)」+○○の使い方を意識しておきましょう
●行かない
「行く」 | 「ない(否定)」 |
●안 가.
「안(ない/否定)」 | 「가다(行く)」 |
●가지 않아.
「가다(行く)」 | 「~지 않다(ない/否定)」 |
못 ~「~できない」
これも否定を表す못が先に来る言い方です。못の使い方としては、この先にくるパターンと後にくる「~지 못하다」の使い方があります。
また不可能に関しては、「~ㄹ 수 없다」もあり、これらは日本語と同じ語順です。どれも大きな差異なく日常会話で非常によく使う表現です。
●行けない
「行く」 | 「できない(不可能)」 |
●못 가.
「못(できない/不可能)」 | 「가다(行く)」 |
●가지 못하다.
「가다(行く)」 | 「~지 못하다(できない/不可能)」 |
●갈 수 없어.
「가다(行く)」 | 「~ㄹ 수 없다(できない/不可能)」 |
그만 ~「~をやめる」
그만の意味は「その程度にして」という意味です。그만+動詞で、「(動詞)をやめる」という意味の言葉を作ります。「やめる」の意味を持つ그만が前に来るのは、日本語と異なる語順の一つです。
この言い方は韓国人が本当~によく使います。慣れていない語順でなかなか使いにくい言い方ですが、これを使いこなせるようになれると、また一歩韓国人らしいしゃべりになれた、という感じ♪
그만には、単に「行動をやめる」というよりは、この発言の前に、同じようなことをある程度やった経緯があった上で、もうそろそろやめる、というニュアンスがあります。
なので、「もうこの程度にして終わりにしよう」とか「これ以上はやめて」とか、そんな感じのフレーズでよく使います。
●争うのをやめよう→+++
「争う」 | 「を(助詞)」 | 「やめる」 | 「しよう(勧誘)」 |
●그만 싸우자.
「그만(やめる)」 | 「싸우다(争う)」 | 「~자(しよう/勧誘)」 |
上記のように、日本語では「○○することをやめる、やめよう」という感じで、一旦やめたい動詞について「~すること」のように名詞化することが多いですが、韓国語は動詞が後に来るので名詞化する必要がなく、好きな語尾をつければそれでおしまい。
そう考えると、すごくシンプルで簡単なんです!一旦使えるようになると本当に便利◎日本語の語順のように考えて、韓国語に置き換えてしまうと、(例えば、싸우기 그만 하자.とか)伝わらないことはないですが、韓国人はちょっと違和感を感じるかもしれません。
まとめ:日本語と違う文法・語順はしっかり意識しよう!
いかがでしたか?韓国語と日本語は似ているところもあれば、違うところももちろんあります。似ているところは、だからこそ語学を習得しやすい理由なので、強みとして利用するといいかと!
違うところは、言い換えれば強く意識したほうがいいところとも言えます。日本語と韓国語の違うところは、特に注意して意識しながら勉強することで、「外国人が話す韓国語」ではなく「韓国人が話す韓国語」に近づけると思います!!
がんばろ~~(*’▽’)!!