韓国人がめっちゃくちゃよく使う우리という言葉。「私たち」という意味で、まず習うと思いますが、実際はもっともっと深い意味合いが込められており、日本人にはない“우리文化”が存在します。
今回はこの、우리の意味合いや使い方を徹底的に理解しましょう!特有の“우리文化”を知ることで、韓国人の感覚をよく理解できるようになるし、自分で使えるようになるとさらに韓国人ぽく話せること間違いなし!!
우리の基本の意味
우리の基本的な意味は「私たち」。英語で言うところの「we」にあたります。もちろん基本的には単なる一人称の複数形として使われます。ただし、韓国では日本語の「私たち」が含む意味を超えて使われることがしばしば。そのうちの一部は、「うち」の感覚に近いものがあります。
우리の実際の使われ方
それでは基本の意味を踏まえた上で、実際の会話ではどんな使い方があるのか、シチュエーション別に見ていきましょう。
一人称の複数形として
まず우리の基本的な意味の使い方です。単純に自分を含めた一人称の複数形として、第三者に話す時に使います。また、相手と自分2人のことを指します。
■우리 이제 헤어지자.(私たちもう別れましょう。)
■우리 친구하자고요.(私たち、友達になろうってば。)
■우리 같이 가자.(一緒に行こう!)
우리がなくても通じそうな発言でも우리を入れるのも特徴的です。韓国人の会話ではなくても通じる文でも우리をよく入れるので、結果的に強調するようなニュアンスになりますね。
皆のものを指す
漠然とした全員を指す使い方です。日本でも「守ろう私たちの未来」のように、誰とは言わずとも、“生きる皆のもの”や“所属している皆”という感じで、スローガンなどに「私たち」を使う時がありますが、そんな感じです。また新聞や本などで「私たちが普段目にする〜」というような感じで使われる一般的な意味合いでの「私たち」としても使われます。
■우리가 지키자! 아름다운 자연을.(私たちが守ろう!美しい自然を。)
この使い方の派生版、特徴的な言い回しとして、우리 나라があります。直訳は「私たちの国」。つまり韓国のことを指します。韓国人の会話では、韓国の国自体を指す場合、한국(대한민국)も使われますが、これと同じかそれ以上に、この우리 나라もとてもよく使われます。日本にはない、ちょっと変わった表現なので覚えておきましょう。
身内の人間について
家族や親戚など、いわゆる日本で言うところの「うちの」にあたります。家族や親せき、またペットなどに対して誰にでも、前に付けることができます。
よく使う表現として、息子や娘を指す우리 아들や우리 딸。우리をつけることによって、大切にしていてかわいがっている印象が強まる感じがします。ちなみに孫や娘など本当にかわいくて仕方ない対象については、우리 강아지「私たちの子犬」と言ったりもします。
■우리 할아버지가 그랬더라.(うちのおじいちゃんがそう言ってた。)
■역시 우리 아들!! (さすが私の息子!!)
■진짜 작하다~ 우리 강아지~!
(本当にいい子だわ、うちの子犬ちゃん!※本当の犬じゃなくてかわいい孫などを指す)
また、自分が住む家についても、우리 집と言うことができます。一人暮らしの家というよりは、自分を含めた2人以上で住んでいる印象になります。一人暮らしのときは、普通に내 집でOK。
身内ばりに仲がいい
家族や親族に使う、と書きましたが、他人でも家族と同じくらい親密な関係であれば、우리を使います。例えば、友達とか彼氏とか、先輩後輩とか、隣の家の子供とか。
固有名詞に付くことが多く、なくてももはや意味は通じます。それでも우리を入れるということは、身内意識を強めに出したいとか、その人に対してプラスなイメージや親近感、信頼性を強く持っている印象になります。
逆にいうと、知っている間柄でもそんなに信頼してなかったり、身内だという感覚が薄いと우리は使われません。
■예리이? 그게 우리 예린이야?(イェリン?それって私たちが知ってるイェリン?)
ファンとして
親族でもなければ、親しい友達でもないのですが、アイドルに対しても使います。それくらい大好きというか、身内みたいな感覚、うちの子みたいな感覚で応援してるという気持ちの表れかもしれません!日本語に、同じ言葉遣いはないにしろ、感じている気持ちはきっと一緒だと思います!
■우주의 대스타 우리 유노윤호!!(宇宙の大スター私たちのユノユノ!))
自分の所属
身内の感覚と似ているかもしれませんが、自分が所属する部署やチームにも使います。ちなみに、韓国では部署のことを、チーム(팀)ということも多いです。また自分の所属する部やチームの部長やチーム長のことも우리を付けて話すこともあります。
■우리 부장님이 빨리 하라고요.(うちの部長が早くやれって言ってます。)
まとめ:日本語にもあるけど、ない言葉遣い
いかがでしょうか?韓国人の우리の感覚って、確かに日本人にはない言葉遣いではありますが、似たような感覚っていうのは日本人の生活の中にもあると思うんです。あるけど、「私たち」では表さないというか。
우리って日本語の「私たち」+「うち」+αっていう感じかなって思います。要はそれくらい、親しくて大切で身近で愛してるの意味だと言えるのかなと。そう考えるとやっぱり韓国の人って愛情深い感じがしますよね!
ちょっと話はずれますが、韓国語では「家族」という言葉も二つあり、「가족」「식구」という言葉があります。「가족」は「家族」の韓国語読みで、血縁的意味での家族を主に差し、ヨン様のように「家族のように大切にしたい人たち」という意味で使われます。一方で「식구」は、「食口」の韓国語読みで、本当の家族じゃないにしろ、一緒に生活を共にした“家族同然”という間柄のことを指します。もちろんこういう人も우리の対象になり得ます。それくらい結束や情を重んじているのかなと言葉からも感じられます。
この우리文化って愛のある素敵な仲間意識のように思います。ここで紹介した以上に、具体的な例はたくさんあるので、ドラマなどを見てぜひ色々な使い方を見て欲しいです。一つ言えるのは、우리には一定の情と愛が含まれているということ!それだけわかっていれば、この言葉の使い方もより理解しやすいのではと思います!
自分の口からも우리を使うことができるようになりたいですね♡