いろいろ勉強しているものの、「なかなか韓国語を聞き取れるようにならない…」と悩んでいる人も多いのでは?それは、聞き取れるようになるための勉強ができていないのかも。
韓国語を聞き取れるようになるためには、読み書きの練習だけではダメです。しっかり特化して勉強を意識的におこなう必要があります。
今回は、リスニングを強化する勉強法やポイントについて解説。なかなか効果がかんじられない間違った勉強法についても解説するので、自分の勉強法は正しいかチェックしてみるのも◎
ちなみに私はTOPIKⅡ(6級)を独学で習得しており、その際のリスニング点数は90点。そんな私の経験談や勉強方法を踏まえて、紹介していきます!
韓国語を聞き取れない間違った勉強法
勉強しているつもりでも、なかなか聞き取れないのは、勉強法のせいかも…。聞き取れるようになるためには、リスニングに特化した勉強をおこなうことが重要です。
やみくもに勉強しているだけの人も、なかなかリスニング力が伸びないでしょう。おすすめの勉強法を紹介する前に、なかなか効果につながらない勉強法についてお伝えしていきます。
とりあえず聞き流しているだけ
リスニングの強化として、たくさんの音声を聞くことは大事ですが、本当にただ聞いているだけではリスニング力はあまり伸びません。何を言っているのかわからないなりにも、聞き取ろうとする努力がリスニング力アップにつながります。
ながら勉強として、普段からK-POPなどの韓国語音声を聞くことは、リスニングの土台作りにもなるのでおすすめではあります。しかし、そんな”ながら勉強”の中でも、単語一つでも聞き取ろうと意識しながら聞くとよいです。
聞いた音声のテキストを読んでない
リスニングは、音声を聞きながら、音声のテキストを読むことが非常に効果的です。短時間でもできるのであれば、テキストやスクリプトを見ながら韓国語音声を聞くようにすると良いでしょう。
韓国語は日本人にとって発音が聞き取りにくい言語です。またパッチムや発音変化によって、同じ単語でもケースバイケースで発音が変わります。ただ聞いているだけでは、似たような音の単語と間違えてしまうことも多く、その違いも理解できなくなってしまうでしょう。
音声のスクリプトやテキストを読みながら聞くと、このような発音変化や似たような単語の聞き分けについて、しっかり確かめることが可能です。聞き取れなかったところは、何度も聞いて、どんな文法構成・単語構成になっているのか理解できるように努力しましょう。
もちろん、聞いて読んでもよくわからないこともあるかもしれません。それでも、努力して聞き取ろうとすることで、少しずつでもリスニング力は伸びていきますよ!
ハングルをカタカナ読みで覚えている
初めのハングルの勉強で、発音をカタカナ読みで覚えてしまっている人もいるのでは?それ、かなりまずいです…!ハングルの読みをカタカナで連想したり、勉強している人は、今すぐにやめましょう!!
韓国語は、そもそも日本語の発音にない音がたくさんあります。カタカナで、すべての発音を表現することはできないのです。つまり、カタカナで覚えてしまっていると、ハングルの発音を誤って覚えてしまっている可能性があります。
正しい発音を理解できていないと、聞き取りもさらに難しくなってしまいます。聞き取りの練習をする前に、そもそもハングルの発音を正しく理解できているかもチェックしてみましょう。
ハングル単体の音、連音化や鼻音化による音の変化について、正しく理解しておきましょう。よく使う文法や単語はそのまま丸ごと覚えてしまうのもおすすめです。
そもそも文法がわかっていない
文法の構造が理解できていないと聞き取りは非常に難しいと言えるでしょう。単語単語は聞き取ることができても、文章全体で何を言っているのかよくわからなくなってしまいます。
会話においても同じ。単語の語彙力を増やすことも大事ではありますが、まずは基本となる文法を理解しておくことの方が優先順位は高いと言えるでしょう。
特に、会話でよく使われる文法は結構決まっています。基本的な文法と、欲出てくる語尾の表現なんかをおさえておくと良いです。
単語ばかり勉強している人は要注意。単語は後からでもどんどん増やしていけるので、文法の勉強が足りていない人は、適当な参考書などに沿って基本の文法をしっかり押さえておくことをおすすめします。
韓国語が聞き取れるおすすめの勉強方法
韓国語の聞き取りを強化するためには、それに特化した勉強をする必要があります。具体的に、どのような勉強をおこなうべきなのか、私の経験も踏まえて紹介していきます!
K-POPやラジオを聞きまくる
普段の生活の中で、通勤や通学、家事をしている最中などに、音楽を聴いている人も多いのでは?その音楽をすべてK-POPにするだけでも、ちょっとした学習の一環になります。もちろん聞き流しになってしまうので、ちょっとやそっとで効果を感じられるものではないかもしれませんが、普段から韓国語音声をたくさん聞いておくことで、耳が韓国語に慣れるようになります。
時間や意識に余裕があるときは、歌詞を見ながら、何を言っているのか確認して音楽を聴くのがおすすめ!これは結構リスニング強化に役立ちます。通勤・通学の電車の中でもできますね!歌詞の意味までわからなくでも、ハングルと音声を結び付けられるよう意識します。
レベルがアップしてきたら、ラジオアプリもおすすめ。内容やスクリプトを確認できないので、難易度は、ぐんと上がりますが、少しでも聞き取れるよう練習したり、自分を試したりするつもりでチャレンジしてみるのもいいですよ!
試験対策のリスニング問題を解く
TOPIKやハングル検定の受験は、自分の韓国語力を上げたり確かめたりする上で有効です。もちろん、これらの試験にはリスニング問題があり、リスニングに特化した対策教材なども出ています。
リスニングが苦手だなと感じている人は、このような教材を使って勉強してみるのもおすすめ。もちろん、スクリプトも付いているので、内容も確認できます。
リスニング問題は、かなり聞き取りやすく話されており、リスニングが苦手な人も練習しやすくておすすめ◎特に苦手な人は、たくさんのリスニング問題が収録されている教材を購入してもいいと思います。
話されている内容を覚えてしまっていると意味ないので、覚えていない範囲でたくさんの問題をやってみることがポイントです。
韓国ドラマを見ながら字幕を読む
韓国ドラマもリスニングの勉強になります。韓国ドラマは、リスニング問題よりも、実際の会話に近いながら、一人ひとりがセリフとしてしゃべっている分、聞き取りやすいというメリットがあります。
できるなら、韓国ドラマに韓国語字幕を付けて見るのがおすすめ。しゃべっている内容をハングルで確認することで、使われている文法や単語をしっかり理解できます。かなり幅広い文法や単語が登場するので、ある程度韓国語知識がある人におすすめです。また初心者のドラマ選びとしては、専門用語が少ない日常的なテーマのものがおすすめ。
また韓国バラエティもさらに実践的なので、レベルが上がった人は、ぜひチャレンジを。ドラマよりも、人が思い思い話しているので、聞き取りにくく、スラングや流行語などの語彙も豊富。バラエティも韓国語字幕を付けられれば、内容を確認できるので、さらに高いレベルを目指したリスニング勉強に最適です。
もし韓国語字幕が付けられなくても、K-POP同様、韓国語耳の土台作りとして、韓国ドラマを見るのもおすすめ。日本語字幕の中からでも、意味を理解して聞き取れる瞬間もあるはずですよ!
韓国語の聞き取り練習をする時のポイント
具体的な勉強方法について解説しましたが、リスニング勉強をおこなうときにも、気を付けてもらいたいポイントがあります!
ただ聞いているだけでは勉強にならないのはもちろんですが、ちょっとしたことを意識しておくだけで、より実践で使えるリスニング力を養うことができますよ!
単語でもいいので聞き取る努力をする
特に初心者の人は、なかなか短い文章でも何を言っているのか聞き取るのは難しいかもしれません。でも、そんなときでも自分の知っている言葉はないか、単語や語尾だけでも聞き取る努力をしてみましょう。
韓国語は、パッチムがあることで、同じ単語でも発音が変わります。また助詞も違ったりするので、音声で聞いてみると、知っている単語でも気づかなかったなんてことがよくあります。
初心者の人は、単語を聞き取ろうとするだけでも、そんな発音の変化などに慣れることができます。とりあえず、”音”を聞き取って、自分の知っている単語がないか予測してみることも大事です。
リスニングの勉強と併せて、文法や単語の勉強を平行して語彙を増やしていけば、自ずと聞き取れる単語や文章も増えるはず!「初心者だからよくわからない…」と諦めるのではなく、少しでも聞き取れる部分はないか、努力して耳を傾けながら聞くようにしてみましょう!
聞き取れた内容だけで理解するようにしてみる
相手の言っていることを100%完璧に理解するのは、とても難しいこと。リスニングが上達してきても、100%理解し続けることは本当に難しいのです。
しかし、実際の会話なども80%理解できていれば何とかなります。会話のポイントとなる部分を理解できていれば、ちょっとしたことがわかっていなくても大体わかるし、会話は成り立つもんなんです。
なので、まず100%内容を理解するというよりは、聞き取れた内容から、文章全体の意味を把握するよう努力する習慣をつけることがポイントです。
わからない単語が出てきた途端、そこが気になってしまい、その先をあんまり聞いていないという人も多いのでは?まずは一旦全体をしっかり聞いて、聞こえた内容を基に、文章全体としてどんな内容なのか考えるというリスニングの仕方が、実際の会話にも役立ちます。
普段から韓国語音声をとにかく聞きまくる
留学している人は、毎日韓国語でアウトプットしているだけでなく、テレビや街の音、ちょっとした相手との会話などで、常に韓国語を聞いている状態です。なるべくこれに近い状態を意識して作ることで、耳が韓国語に慣れていきます。
しっかり聞き取る練習をすることも大事ですが、とにかく韓国語に耳をさらし続け、「韓国語の音声」に耳を慣らすことが、リスニングの土台を作ります。
などなど、とにかく意識して韓国語に触れ続ける努力をします。日本にいると、受動的な気持ちでは、韓国語に触れ続けるのはとても難しいこと。強く意識して、できることから行動に移していきましょう!
よくあるフレーズごと文法や単語を覚えておく
韓国ドラマなどをよく見ていると気づくかもしれませんが、よくあるフレーズやよく使われている文法があります。それは、実際の会話でも同じです。
よく目にする、耳にする文法やフレーズはそのまま丸ごと覚えてしまいましょう。同じような文法やフレーズが出てきたときに特に聞き取りやすくなります
実はこの行動はリスニングだけでなく、スピーキングにも役立ちます。ストックした文法やフレーズを活用すれば、自分の表現の幅を広げることができるのです。
リスニングは、”自分の言葉”(つまり、自分で使い方をしっかり理解している言葉、自分のスピーキングで使える言葉)になっていないと、ほとんど聞き取りはできません。なので、しっかり文法や単語の使い方をマスターしていることが、リスニング力向上にも繋がります。
漢字語を推測する
漢字語は、日本人の強い味方です。この強みをどんな場面でも活かしていくことが重要です。
韓国語の漢字語の発音は、日本語の漢字の読みに対応しているものもあり、場合によってはある程度推測することが可能です。リスニングの中で、よくわからない単語があり、それが二音節になっている場合、漢字語である可能性があります。それを踏まえ、なんの漢字語かを推測するのです。
【わからない漢字語を理解するまでのプロセス】
- わからない単語が、二音節!→「漢字語かも…?」
- 音的にはなんと聞こえるのかチェック
- 前後の文章と、発音の法則からあり得そうな漢字語を推測
- この漢字語か!→理解
というプロセスで、わからない単語を理解できる可能性があります。わからない単語をわからないままにしている人は、まず、わからないその単語が「漢字語かも…?」と推測できるようになることを目指しましょう。
その手法は、試験などでは特に有効です。この思考プロセスが速く回せるようになれば、実際の会話のリスニングにおいても応用できる場合があります。
聞き取り勉強におすすめのツール
ここまでリスニングの勉強方法や、大事なポイントを解説してきました。それを踏まえ、効率的に学習できるツールを紹介します。TOPIKⅡ6級において、リスニングは90点の私ですが、そんな私が勉強に効果あったな~と思えたツールを紹介していきます。
ちなみに聞き取りの難易度を並べると以下の通り。初心者の方は上のものから学習に使用するようにし、レベルが上がってきたと感じたら、順々に下のものを教材にしていくのがおすすめです。
- リスニング用の教材(明瞭で聞き取りやすい)
- K-POP(バラードは特に聞き取りやすい)
- 韓国ドラマ(はっきりセリフになっていて聞きやすい)
- アイドルなどのインタビュー動画(人によってクセがある場合も)
- 韓国バラエティ(方言やスラング多い・重なって話すので難しい)
- 韓国ラジオ(スクリプトがないから難しい)
リスニング用の教材
まずリスニング用の教材は言わずもがな、聞き取りやすいので学習におすすめです。初心者の人などで、「リスニングもまったくよくわからない」という人は、リスニング用の教材を買って、練習してみるのが良いでしょう。
ハングル検定やTOPIKなどの試験はリスニング問題があり、レベル別に問題集があるので、自分のレベルに合った教材を選べるのもメリット。特にリスニングが苦手な人は、リスニングに特化した問題集をやるのもおすすめです。
(ハングル検定やTOPIKは、対策の勉強をしているだけで、総合的に韓国語の能力を上げることができ、自分の実力を測るモチベーションにもなるため、特に初心者の方には受験がおすすめ◎)
■ハングル能力検定試験 試験問題集
■TOPIKⅠ 聞き取り特化問題集
内容を覚えてしまっていると意味がないので、リスニング以前に「こんな内容だったな…」と思い出せるものはやめましょう。初見のような新しい問題をどんどん解いていくことが個人的にはおすすめです。
問題を解くのはもちろん、回答のスクリプトを読みながら聞いて、どんな内容だったのか確認したり、発音の変化などを確認することも、勉強として有効です。
K-POP・Apple Music
楽しみながらリスニング力をアップさせたいなら、K-POPがおすすめ!ただ聞いているだけでも、リスニングのベース作りになります。
など、K-POPを使って勉強していると、リスニング力や語彙力・文法力を強化できます。「楽しいことじゃないと勉強が続かない~」という人にもおすすめ!「なんか今日はやる気でない…」という日も、K-POPを使ってなら、勉強できそうですよね!笑
歌詞を一緒に見れるApple Musicが個人的におすすめ!最新曲もすぐにアップされるし、韓国ドラマのOSTも充実しているので、「K-POPはあんまりだけど、韓ドラが好き!」っていう人もOSTを使って勉強できますよ♡
■K-POPを使った勉強法はこちらの記事に
Netflix
韓国ドラマを使って勉強するなら、Netflixがおすすめ!Netflixのオリジナルドラマなら、韓国語字幕を付けられるので、リスニング勉強がとっても勉強がはかどります!
韓国ドラマで勉強するときは、セリフの韓国語字幕を付けられることが重要です。韓国語字幕を付けられるのなら、DVDとか何でも良いのですが、実は方法が少ないのが現実。手軽に比較的安く、たくさんの韓国ドラマを見られるのは、やはり動画配信サービス。
中でもNetflixは、話題のドラマも多く、誰でも興味のあるドラマがあるのかなと思います!もちろんどんどん新作が追加されていきますしね♪
韓国バラエティもあるので、レベルアップしたい人や中級・上級の人も、引き続き勉強できるのもうれしいポイントです。
ラジオアプリ
さらにさらに上級を目指していく人にチャレンジしてほしいのが、ラジオアプリ!韓国ではラジオ番組が結構充実していて、アイドルの番組も多いです。
ラジオは、確認できるスクリプトがないので、正解をチェックできないのが悲しいポイントではありますが、「聞こえた内容で、文章を把握する」力を養うことができます。
実際の会話でも、スクリプトを確認して答え合わせすることはできませんよね?それと同じ感覚で、練習するようなイメージです。
ラジオを聞いて、どれくらい理解できるのかで、日常会話でどれくらい通用するのかを試すことができます。ラジオを聞いて、全然ダメとなれば、またドラマなどを使って勉強し直せばいいのです。力試し道場みたいな感じ笑
日本でも韓国のラジオを聞けるアプリもあるので、興味のある人はぜひチェックしてみてください♪
韓国語を聞き取れるようになるための勉強が必要!
「韓国語を聞き取れるようになりたい!」という思いは、韓国語を勉強し始めたら誰しもが思うこと。好きなアイドルがいれば、その言葉を直接聞いて、共感したりキュンとしたいと思いますよね!(私がそうでした笑)
聞き取りは、特に独学では、自分の強い意識と勉強の工夫がなければ上達しません。ただ勉強していれば一緒に養える力ではなく、聞き取りに特化した勉強をしなければ、全然伸びないものなんです。
筆記の勉強ばかりしたくなってしまうかもしれませんが、会話ができる自分になりたければ、リスニングやスピーキングをおざなりにしてはいけません。
ここで書いたことは、私も実際に勉強として活用した方法や、意識したポイントです。いつも書く通り、すべて独学。韓国語が独学でも習得できますが、努力と工夫が大事です!
ぜひ、この内容を参考にリスニング勉強を進めてみてくださいね♡
■スピーキングの勉強方法やポイントはこちらの記事に