韓国語を勉強しようとして、まず学ばないといけないのが文字であるハングル。アルファベットや漢字と違い、初めて見る文字は法則や構成から覚えていかないといけません。
韓国語学習の第一の壁が、このハングル。一見わけのわからないこの文字を覚えることに、げんなりしている人もいるのでは。。今回は、このハングルをもっと効率的に覚えるために意識したいことと、覚え方のコツをお伝えしたいと思います!
ハングルの数はアルファベットよりも少ない
前提として、ハングルのパーツの数は全部で24個。アルファベットよりも少ないんです!これを組み合わせて使うので数が多く感じますが、母音と子音あわせて24文字の読み方がわかれば、どんなハングルも読めるということです!
韓国語の勉強において、まず難しさを感じやすいのが、この文字の読みを覚えることではないでしょうか。しかし、韓国語は日本人が親しみやすい言語のひとつ。文字の習得をクリアできると、そこからはどんどん楽しくなってきますので、気合を入れて頑張りましょう!!
韓国語のハングルを覚える手順
韓国語のハングルは、パーツが合わさって構成されており、パーツそのものを覚えたり、構造のルールを理解したりする必要はあります。
以下のような手順で覚えていくことが多いはず。簡単にハングルを学ぶプロセスとポイントをまとめました。日を置いてしまうと忘れてしまうので、ハングルを学ぶ手順はできれば連日学習し、1週間以内に一通り学ぶことがおすすめです。
STEP1:ハングルの構造を理解する
まずは、ハングルの文字としての構造を理解しましょう。日本語のひらがなやカタカナとは違って、ハングルは母音と子音のパーツがいくつか合わさって、一つの文字を構成しています。
この合わさり方にもいくつかあるので、まずはそのパターンをある程度覚えておきます。
STEP2:母音を覚える
次に基本となる母音を覚えます。英語で表すところの[a][i][u][e][o]のような感じですね。
ハングルでは、[u]の音と[o]の音は二つあり、口の形が異なります。このように日本語にはない発音がすでに母音でも存在するので、注意しながら覚えていきましょう。
母音は、口を大きく開けたり閉じたりして発音することが重要です。ハングルを覚えるときは、文字の形だけでなく、CDによる正しい発音や、口の動きによる正しい発声も一緒に学んでいきましょう。
STEP3:合成母音を覚える
合成母音とは、二つの母音が合わさった音です。例えば[う]と[え]が合わさって、[うぇ]になるといった感じです。前述の母音の中から組み合わさった合成母音がいくつかあります。
合成母音は、実はそんなに難しくありません。ほとんどの場合、母音を順に読む要領で発音します。しかし、たまに외(ウェ)のように、ただ読むだけではない読みもあるため注意が必要です。
最初は、覚えることが多く、すべては一気に覚えられないと思います。合成母音は、この先勉強を進めていくと、必ず出てきますので、初めはそこまで完璧に覚えられなくても大丈夫です。ある程度のルールや代表的なものだけは覚える、といった感じで進めていきましょう。
STEP4:子音を覚える
次に子音を覚えます。子音は、英語の表記と似ているものが多いので、ある程度は覚えやすいでしょう。
しかし「가 까 카」といった、平音・激音・濃音の使い分けは、日本人にとって非常に難しく感じるポイントです。しっかりCDなどを聞きこんで、その音の差異と発音の仕方を理解しておきましょう。
この段階ですべてを理解できなくても、この後勉強を進めていくうちにだんだん理解できてきます。とにかく音の差を聞き取る練習を怠らないようにすることがポイントです。
STEP5:パッチムを覚える
最後にパッチムを覚えます。パッチムは、文字の下側につく子音で、母音を持たず発音する音です。日本人の発音にもある「ん」も3種類あり、またそれ以外は日本語にはない発音なので、難しく感じるでしょう。
子音を覚えたときの発音とは、パッチムになると変わる場合もあるため注意が必要です。パッチムも、正しい発音と発声の仕方を理解するよう努めましょう。
パッチムは子音一つのみのパッチムと、二つの子音が付く二重パッチムがあります。二重パッチムは、単体であるか、後に何かが続くかによって、同じ単語でも発音が異なります。
理解するには慣れが必要な面もあると言えるでしょう。ただ単語を見ているだけでもよくわからないはずなので、ある程度理解できたら、この場面ではOKです。
STEP6:発音変化を覚える
単語単体での発音を理解しても、文章になり、後ろに何がくるかによって発音の変化が起こります。鼻音化や連音化といい、ここまで学んできた発音とは、また別のルールがあるため、学習が必要です。
「細かなルールをたくさん覚えないと…!」という気持ちになってしまいますが、実は速くスムーズにしゃべろうとすると、意識しなくてもこの発音変化が勝手に起こっている、というものなんですね。
とはいえ初心者としては、そのルールをしっかり理解することも大切です。この発音変化については、ハングル検定でも試験問題として出てくる基礎的な内容でもあるので、試験勉強をしながらでも練習ができます。
韓国語のハングルを覚えるときのポイント
ハングルを学ぶときに、いくつかの注意点があります。ハングルは、韓国語を学ぶ上での第一歩。最初のハングルの学び方によって、後からの発音にも影響するため、注意が必要です。
またハングルは、韓国語学習者が最初にぶち当たる壁でもあります。しっかりモチベーションを下げず、学習を続けていくためにも、以下のポイントをおさえて勉強していきましょう。
参考書を使う
最近では、サイトやYou Tubeでも勉強できるということもあって、参考書を使わないで勉強している人も少なくないようです。確かに、サイトやYou Tubeは無料でいろいろなことを勉強できますが、こと言語においては、とりあえず1冊参考書を購入することをおすすめします。
参考書は、勉強すべき基本的内容がしっかり網羅されており、学習すべき順序に沿って並べられています。この”順序通り網羅されている”ということが非常に重要。これをサイトで自分で探そうとすると、時間がかかるだけでなく、必要な学習を見落としてしまったり、順序立てて勉強できす、なんだかよくわからくなって、やる気がなくなってしまうこともあり得ます。
何でもいいので1冊購入すれば、すぐに基礎の学習環境が整います。正しい発音がわかりやすいCDも付いているのもポイント。ハングルは基礎の基礎であり、これから韓国語を学んでいく基本になります。
しっかり理解するためにも、自力ではなく、参考書を利用して勉強しましょう。
カナルビが振られていない参考書を使う
カナルビとは、韓国語の発音をカタカナで振ったものです。ハングルを読めないときは、これがあると大変楽なのでついカナルビがある本で始めたくなるんですが…(そういう本も多いし)
これについては、絶対カナルビに頼らず勉強するべきです!そもそも韓国語の発音は、日本語にないものが多いので、カタカナでは表しきれません。変にカタカナが振られていると、カタカナの発音で覚えてしまうので、後々本場の発音に直すのが大変です。英語にもありますが、和製的な発音が身についてしまいます。
ちょっと大変でもカナルビがなるべく少ない参考書で始めましょう!大体始めの章などにある発音の解説をしっかり読み込んで、わからなくなったらそこを何度も振り返る。そして、テキストの文字や説明だけで理解しようとせず、音声の発音を聞きながら覚えることを重視してください。
面倒でもよい発音になるためにもこれはとても重要です!!
ハングルは音で覚える
カナルビにも関わることですが、ハングルはカタカナではなく、音で覚えましょう。参考書を買うと、必ず音声CDが付いてきます。CDを聞きながら、文字の形と音を紐づけて覚えるようにしましょう。
カナルビはあくまで大まかな音のイメージを掴むためにあるものだと理解すること。まったくの最初は、カナルビがあることで音を理解しやすいと言えますが、慣れてきたらカナルビは見ない!初めから韓国人の発音で覚える努力をすることで、後々のリスニング力や自分の発音の良さにもつながります。
自分が発音するときは、口の形や下の動き、のどの締め方などもしっかり意識しましょう。参考書には、このような口の動かし方のポイントが必ず書かれています。
韓国語は、はっきり大げさなくらい口を動かさないと、細かな差が表しきれません。学習の最初から、この点を意識しながらハングルを勉強することで、自分の発音も一緒に磨くことができます。
難しいハングルの読みが覚えられなくてもとりあえず先に進む
와 외 의 왜 위 예 얘 워 などなど、母音が二つくっついた複合母音は、ハングル覚えたてだと、どれがなんて発音だったか覚えきれないんですよね…私もそうでした。
でもこの複合母音、왜?(どうして?)や、괜찮아요.(大丈夫です。)など、初めはよくでてくる単語だけ覚えておけば、とりあえず問題なし!文字単体の読みがわからなくても、とりあえず先に進みましょう。新しい単語を覚えながら、読みも一緒に覚えて慣れていけば全然大丈夫です。
괜찮아요.(大丈夫です。)の찮や、읽어요.(読みます)の읽など、パッチムが2つある場合も、どんな読みなんだ!と混乱することが多いと思いますが、こちらもそれなりで先に進んでオッケー!新しい単語を覚えるときに読みも覚えていけば大丈夫です。
要は、読み方を覚えることにこだわらなくても大丈夫ということです。やっていればおのずと覚えるので本当に大丈夫!心配せずに、勉強を先に進めてください。笑 これにつまづいて勉強が嫌になるよりも、楽しくて学びたい!と意欲がかきたてられる勉強を優先すべきです!
韓国語のハングルの勉強の仕方
ハングルは文字なので、覚えるしかないというものではありますが、ただ見ているだけより、実際にたくさん書いてみたり、声に出してみたりした方が定着は早いでしょう。
参考書である程度ハングルの構造やルール、発音について理解できたら、しっかりと定着させるために、自分の好きなものと絡めながら、勉強してみるのもおすすめです。
とにかくたくさんハングルを書いてみる
ハングルの構成や読み方がなんとなくわかってきたら、自分の手で書いてみましょう!ノートにハングルをどんどん書いてください!
ここで楽しく筆記練習するためのいいアイディアとして、私は好きなK-POPの歌詞をノートに書いていました。元々は、歌詞を訳したくて、その横に韓国語の元歌詞を横に並べたかっただけでした。
ノートに書いていたから、パソコンからは打ち込めないし、印刷して貼るのも面倒だし、「手書きするか。」と面倒ながらこんなことをやっていました。でもこれがよかったみたい!笑
そもそも手で書くということは、記憶にはとてもいいことなんだそう。最近はスマホにメモしたりする人もいるけど、何か考えをまとめたり、覚えたりするには手を動かすことが、記憶にはもっと効果的だとか。
訳しがてら好きな歌詞や、文章を筆記するのもいいと思います。発音も意識して、楽しみながらハングルをひたすら書いてみましょう!
K-POPを聴きながら歌詞を読み込む
K-POPの歌詞の意味はわからなくても、それっぽく一緒に歌いたい!という願望(笑)も叶えられるこの方法。
好きな曲を聴きながら、ハングルを追ってみてください!「カナルビがないと今どこ歌ってるんだかわからない」っていう人は、初めはカナルビがあってもいいです。でもあくまでカナルビは、一助として!主にはハングルを読むように!
たくさん聞いているうちに全部はわからなくても、よく出てくる単語は聞き取れるようになっていくし、その言葉のハングルも読めるようになっていきます。ハングルを読みながら音を聞くことで、正しい発音も自然と習得できていきます。
そして余裕ができたら、アーティストの発音を真似て、自分も歌ってみちゃいましょう!ポイントは、ハングルの読みよりも、アーティストの発音を意識して、それと同じように発音できるようになること。そうすることで、自然と難しい発音も上手になっていきます。とにかく見て覚えるのではなく、見て聞いて口を動かして体で覚えろということですね!いろいろな五感を使って覚えようとすると、習得も早いです。
初めのうちは、ゆっくりで歌詞を追いやすいのでバラードがオススメ。K-POPは、4分足らずで、圧倒的にたくさんの言葉が出てくるし、なにより楽しいので、本当におすすめです!
韓国語のハングルを乗り越えればかなり楽しくなってくる!
ハングルは、新しい文字であり、ルールや発音変化もあって、日本語ともまったく違うので、初心者が一番初めにやる気をなくしてしまう壁でもあります。
しかし、ハングルを紐解いてみると、文字のパーツ個数は少なかったり、発音時の口の形と文字の形が似ていたりと、意外に親しみやすい点もあるんです。
基本となる文字なので、おろそかにしてはいけませんが、多少全部覚えきれていない部分があっても大丈夫!8割くらい理解できていれば、今後の勉強の中で残りの2割も定着していきます。
ハングルは必ず、参考書で学習するのがおすすめ!今後の自分の発音にも関わってくるので、必ず正しい発音を習得する気持ちで、ハングルを勉強しておくと後々も楽ですよ!
K-POPの歌詞など、好きなものと結びつけながら勉強するのもおすすめ♪ハングルを乗り越えると、一気に楽しくなってくるので、諦めず頑張ってみてくださいね^^