これから本格的に韓国語を勉強しようかな、と考えている人にとって、
韓国語の習得って独学でどれくらいの期間が必要なの?
と疑問に思っている人もいるかと思います。
またそれを独学でやろうと思うのであればなおさらですよね!
韓国語を勉強するにあたって、どれくらいの期間で目指す姿になれるのかについて考えてみました!
すべて独学で韓国語を習得した私の経験込みなので、現実を少しわかるかな〜と思います。
どのくらいの期間で韓国語は習得できる?
日本人にとって韓国語は日本語と似ている部分も多いので、比較的簡単に習得できる言語だと思います。
本気でやれば半年くらいで簡単な会話はできるようになるし、1年あれば結構しっかり話せるようになると思います。
でもこれは、毎日しっかり時間を取って勉強できて、会話の練習にも力を入れてやった場合。
具体的には、
などを一年続けられれば、結構しっかり会話できるようになるかと思われます。
韓国語の習得時間は1,000時間
ちなみに日本人の韓国語の習得時間は、1,000時間と言われています。
英語の習得には、2,000~3,000時間かかると言われているので、それに比べると簡単と見なされているわけです。
この習得時間の目安を基に計算してみると…
■1日2時間・毎日勉強したら…週14時間・月60時間
→1,000時間÷60時間/月=約17カ月 習得までには約1年半
■1日1時間・毎日勉強したら…週7時間・月28時間
→1,000時間÷28時間/月=約36か月 習得までには約3年
簡単な言語だとはいえ、1日2時間毎日勉強したって、習得には1年半かかるということです。
しかし、実際に2時間も毎日休まず勉強するなんて、かなり難しいですよね??
仕事や学校の勉強をこなしながら韓国語を勉強したとするなら、以下のようなペースになるのではと思われます。
読んで理解する程度なら半年程度
ハングル(文字)や発音を学んで、韓国語の初歩的なテキストの内容把握したり、簡単な韓国語文章を理解したりするくらいであれば、半年程度でなれるでしょう。
韓国旅行に行ったとしたら、こんな感じ。
まだまだコミュニケーションとしては、成り立たないものの、言語の基礎を理解しているという感じです。
簡単な会話をするなら1年~1年半
決まったような会話をするということであれば、1年~1年半程度かかるでしょう。
韓国旅行に行ったとしたら、こんな感じ。
旅行などで、言いたいことはきっと言えるようになります。
しかし、相手の発話内容によっては、聞き取れない内容もあるので、不安を感じるような感じです。
決まったような知っている内容であれば、聞き取れるので会話として成り立ちますが、想定していない内容や長い文章や質問を言われると理解できないかもしれません。
しっかりめの会話をするなら2~3年
2~3年程度、勉強を続ければ、結構いろいろな会話に対応できそうです。
韓国旅行に行ったとしたら、こんな感じ。
韓国旅行をして、韓国語しか通じないことばっかりでもなんとかなりそうな感じ。
物をなくしたとか、ちょっとした旅行中のトラブルであれば、韓国語で解決できるかも。
旅行としては、ほとんど不便を感じず過ごすことができ、場合によっては韓国人と交流もできちゃうレベルです。
例えば韓国留学するとなっても、これくらいできていると結構ストレス少なく、行けるのかなと思います。
勉強のペースがゆっくりだと、ここまでになるのにもう少しかかってしまう場合もありそうです。
ビジネスレベルになるなら3~5年
ビジネスのシーンで使おうとすると3~5年くらいかかりそう…ビジネスのシーンでよく使う韓国語があり、それにいかに慣れるかが、ビジネス韓国語でもポイントになるでしょう。
日本でも、ビジネス用語とか言われるように、ビジネスで使う単語や言葉遣いを新入社員の頃に覚えたりします。韓国語でも、同じ感じです。
しかし、それも基礎的な韓国語があるからこそ、単語や言葉遣いを覚える程度で済むということ。
スッとビジネスシーンに馴染んでいくためには、それなりの語学力が必要です。そのための知識とスキルを養うのに、3~5年というイメージかなと思います。
また韓国で就職するならTOPIK5級以上が必要とされています。
語学力の一つの目安になるわけですが、5級は仕事や学校の勉強と両立していたら、3年以上はかかるのかなと感じます。
韓国語が独学でも習得しやすい理由
一定の学習時間はもちろん必要ですが、韓国語は日本人にとって独学でも習得しやすい言語と言われています。
その理由はなぜなのでしょうか?習得しやすい理由を知っておくと、独学もしやすくなります!
ポイントをおさえて効率的に独学を進めていきましょう。
語順がほとんど同じだから
韓国語は、日本語と語順がほとんど同じ。例を挙げるとこんな感じです。
【日本語】
私は今日学校に行きました。
【韓国語】
저는 오늘 학교에 갔어요.
(私は)(今日)(学校に)(行きました)
【英語】
I went to school today.
(私は)(行きました)(~に)(学校)(今日)
わかりやすいように英語も比較してみました。
こう見ると、日本語と韓国語はまったく同じ順序で言葉が並んでいるのがわかります。
つまり韓国語を勉強するにあたって、語順に関する勉強が必要ないのです。
語順が同じということは、スピーキングする際もストレスが少ないということ。
自分の頭で思いつく文章をそのまま韓国語に置き換えていけば大体OKです。
もちろん多少は語順が異なる部分もありますが、9割くらいは同じなので、日本人にとって習得しやすく、話しやすい言語と言えるでしょう。
◆韓国語と日本語の似ている語順や、異なる語順については、以下の記事で詳しく解説しています。
似ている単語が多いから
韓国語単語は、日本語と同じような発音のが単語が多いです。例えば…
日本語 | 韓国語 |
---|---|
くつ | 구두(クドゥ) |
カバン | 가방(カバン) |
家具 | 가구(カグ) |
道路 | 도로(ドロ) |
無視 | 무시(ムシ) |
など。これはほんの一部です。このようにほとんど同じ発音の単語が多いので、覚える手間が格段に省けます。
また満タン(만땅)やチラシ(찌라시)など、日本語が語源になっている言葉もあります。
漢字からできている単語が多いから
日本語と韓国語の単語が似ている要因の一つでもありますが、韓国語も漢字でできている単語が多いです。
例えば以下のような単語は、日本語のの単語と漢字がまったく同じで、同じ漢字を韓国語読みしただけの単語です。
日本語 | 韓国語 |
---|---|
地下鉄 | 지하절 |
安全 | 안전 |
水泳 | 수영 |
家族 | 가족 |
電話 | 전화 |
韓国語では、基本的に一つの漢字において一つの読みしかありません。
つまり同じ漢字が使われていれば、読みも同じなので、覚えやすいのです。
また日本語の読みにも対応しており、一定のルールがあるので、漢字の読みもとっても覚えやすい!
日常会話で使う単語の中にも漢字語は非常にたくさんあるので、漢字語を意識して勉強すれば語彙も増やしやすいのです。
これは漢字を使っている日本字ならではのメリットと言えるでしょう。
◆漢字語の具体的なルールや覚え方のポイントは、以下の記事で詳しく解説しています。
韓国語の独学はどのくらい難しい?
巷で言われているように、韓国語は日本人から見るとそんなに難しい言語ではありません。(個人的には英語より断然簡単に感じます。笑)
ただ、どうしても難しく感じてしまうポイントというものは存在します。
しかし逆に考えれば、その難しいポイントさえ意識して乗り越えられれば、かなり勉強も進めやすくなります。
ということで、韓国語の何が難しいのかも解説していきます!
ハングル(文字)が難しい
まず韓国語を勉強するときに挫折しやすいポイントが、ハングル(文字)です。
勉強を始める前は「丸とか棒とか並んで、記号みたい」と感じていた人も多いのでは?
この文字らしからぬ文字を覚えるのが難しくて、嫌になっちゃう人も結構いると聞きます。
ハングルは一見とっつきにくく見えますが、その種類は少なく、一度覚えてしまえばとても簡単!
漢字を覚えるよりも正直簡単です笑 ハングルは、こんな特徴があると言えます。
こうやって考えると意外と難しくないんです!ハングルは第一の難関ともいえるので、心してかかりましょう。ハングルを乗り越えると結構楽しくなってきます!
◆ハングルの効率的な覚え方は以下の記事でも解説しています。
「文字を覚えるのに、今まさに苦戦しています!」という方はぜひ参考にしてみてください^^
発音が難しい
韓国語は、日本語にない発音がたくさんあります。
パッチムや濃音・激音など、日本人にとって馴染みがない発音が多いため、理解と習得が難しいです。
また日本人にとって同じ「ん」と認識される音であっても、韓国語ではㅇ・ㅁ・ㄴに分けられるなど、日本字からしてみると無意識で発音している音もあり、発音分けが難しいと感じます。
このように韓国語と日本語では、発音の仕方や考え方が大きく異なり、非常に難しいのです。
またきれいに発音しきれないと、韓国人には通じないため、せっかく会話に挑戦してみても挫折しやすいポイントです。
リスニングが難しい
発音が難しいという点に通じますが、リスニングも非常に難しく感じるでしょう。
日本人にとって馴染みのない発音であるため、とにかく聞き取りが難しく感じます。
しかも、パッチムによる発音変化もたくさんあり、覚えるのが大変!
せっかく単語のスペルと発音を覚えても、会話や文章になると発音変化が起こり、知っている単語も聞き取れない場合があります。
対策としては、とにかくたくさん正しい韓国語を聞きまくるしかありません。
会話でよく使う単語においては、一緒に使われる助詞と一緒に覚えたり、フレーズとして覚えたりするなどして、想定できる発音変化ごと丸っと覚えてしまうことも一つの手です。
単語の意味する範囲が違う場合がある
韓国語と日本語の単語の意味は、”○○=××”と簡単に決めつけられない場合があります。
一つの例として「かわいい」が挙げられます。
以下は、日本語の「かわいい」「きれい」と韓国語の「귀엽다」「예쁘다」の表す範囲を解説した図です。
このように「かわいい」=「귀엽다」とも言えないし、「きれい」=「예쁘다」とも言い切れない、ということが言えます。
○○=××だけで単語を覚えるのではなく、実際の会話や単語の使いどころなどを意識しながら、単語を学ぶことが重要です。
これは辞書や単語帳だけで学ぶのは難しいので、ドラマやバラエティ、実際の会話などを通して、韓国語単語の持つ細かいニュアンスや意味の範囲を少しずつ理解するよう努めるのがよいと思います。
でも日本語と似ている部分もある
難しい点ばかりフォーカスしてしまったので、「独学で習得するのは難しいんじゃないか」と不安に思った方がいらしたらごめんなさい…!笑
でも大丈夫です!巷で言われているように、韓国語と日本語は非常に似通った言語でもあります。具体的には…
こんなふうに似ている部分もたくさんあります。つまり、勉強しやすく簡単に感じる要素でもあると言えます。
言語として似ている点と難しい点をしっかり理解しておくことで、効率的に勉強しやすくなりますよ!
◆日本語と韓国語の似ているところと違うところは以下の記事でまとめています。
興味のある方は参考にしてみてください^^
独学で韓国語をなるべく早く習得するコツ
韓国語は、日本人にとってそんなに難しくないと言える言語なので、独学でも十分習得を目指せる言語であると言えます。
しかし、「しっかり話せるようになりたい!」「できる限り早く習得したい!」と考えるなら、闇雲に勉強していてはダメ。
独学でも効率よく勉強できるコツを紹介します!
毎日韓国語に触れる
とにかく毎日韓国語に触れるよう意識しましょう!
韓国に留学すれば、普段耳から聞こえる言語も、目にする言語もすべて韓国語になりますし、ちょっとした会話も韓国語で話さなければならないので、ただ生活しているだけでも語学力が伸びていくと考えられます。
しかし、日本にいるとそれは叶いません…でもできる限り、この状況に近づけるよう努力することはできますよね!
会話は無理だとしても、目と耳から入ってくる言語をなるべく韓国語にするよう意識してみましょう。
などなど、日常の生活の中で、なるべく多くのタッチポイントを作るイメージです。
こうしておくと、机に向かって勉強する以外の時間でも、自然と韓国語の勉強ができるようになります。
なかなか”勉強”というまとまった時間が取れない人こそ、こういった努力が重要です。
何の効果になっているかその時はよくわからないかもしれませんが、半年・一年経った時、この努力の積み重ねがリスニング力や良い発音、ハングルを読むスピードに繋がっていることを実感できるはずです。
リスニングとスピーキングを強化
日本人にとって特に難しいとされるリスニングやスピーキングを、意識的に強化するよう努力しましょう。
リスニングとスピーキングはただでさえ、後回しにされがちな勉強ですが、会話をしたいと思うのであれば、避けて通れないものです。
リスニングやスピーキングは意識して勉強しないと鍛えにくい部分なので、特に注力していきたい部分です。
独学でもできるスピーキングやリスニングの強化としては
などがあります。スピーキングはおざなりにしてしまうと、知識はあるのにまったくしゃべれない状態になってしまって、非常にもったいないです…!
また会話はスキルはもちろんですが、恥ずかしがることなくどんどん話しかけられる勇気も必要です。
英語などそのほかの言語学習で、この”勇気”を養えている人はスムーズかもしれませんが、外国語で話す勇気がない人はまずここから頑張らないといけないので、さらに時間が必要です。
これは実践の会話でしか身に付けられません。ここは少し必要経費をとらえて、韓国人と会話する機会を積極的に持つよう努力してみましょう。
最近はオンラインレッスンや個人のレッスンなども幅広くやっており、お手頃価格やスポットでも授業が受けられますし、地域の日韓交流コミュニティがあればさらにお手頃な料金で韓国語会話の機会を得られます。
◆詳しいリスニングとスピーキングの勉強方法については、こちらもご参考ください!
あらゆる韓国語に触れる
毎日韓国語に触れようといったものの、韓国語にも色々あります。例えば…
などなど。韓国語もシーンによって言葉遣いや言葉選びが違います。
こういった幅広いコンテンツの韓国語にまんべんなく触れていることで敬語から日常的な会話、タメ口まで、様々な韓国語を勉強できます。
初めて会った人、目上の人、友だち、など相手が誰かによって言葉遣いも違います。韓国語を駆使するということはそういうこと。
種類 | 特徴 | 傾向 |
---|---|---|
ドラマ | 台詞になっており 聞き取りやすい | ・日常会話が学べる ・タメ口も敬語も適度に出てくる ・実用的なフレーズが多い |
バラエティ | 人のクセや方言が多く 聞き取りにくい | ・流行り言葉などが多く、理解が難しいこともある ・実際の人々の会話に近く実践的 |
ニュース | 一人のみが話すので 聞き取りやすい | ・難しい言葉や表現が多い ・数字の表現がよく出てくる ・ビジネス系の単語も多い |
SNS | 短文でとっつきやすい | ・流行り言葉やSNS上の言葉が多く、少し難しい ・綴り違いや誤りもあり、理解が難しい ・短い文章が多く訳しやすい |
参考書 | 基礎を学べる リスニングも聞き取りやすい | ・基礎を学ぶにはわかりやすい ・実践的でない表現もある |
このように、特徴や学べる韓国語の傾向もメディアによって異なります。
いろいろなメディアを通じて韓国語に触れることで、さまざまな場面での言葉遣いを学べるのでおすすめ!
飽き防止の意味でも有効です◎
ノートへの書き込みばかりしない
日本人の語学勉強はとにかくノートに何か書きがち!ノートに書きこむことばかりが勉強ではありません。
逆にノートに書きこんでいることで、「勉強しているな~」と思いこんでしまっている危険もあります…!
特に会話やリスニングはノートでどうにかこうにかするものではないので、ノートから離れなければいけません。
単語も何度も何度も書いて覚える人がいますが、正直時間の無駄のように思います。
というのも100回書いて覚えた単語より、実際の会話で聞いた単語の方が頭に残りやすいから。
ノートやテキストでは、細かいニュアンスや使いどころがよくわからない単語も、実際の会話で使われているところを見れば一瞬でわかります。
もちろんノートに書くのが悪いわけではないのですが、そればかりやっていても語学力は伸びませんよという話。
ノートだけで学べないことがいっぱいあるし、書かなくても勉強になっていることもたくさんあります。
なので、「今日は机に向かって勉強する時間がなかった…!」と残念がる必要もないのです。
「韓国ドラマを見た」もリスニングの勉強になっているし、「アイドルのSNSでわからない単語を調べてみた」も新しい単語を一つ勉強できたと言えますよね!
忙しい人こそ、こういうスキマ時間やながら勉強を駆使していかなくてはいけません。
特に早く韓国語を習得したい!と考えているのであれば、なおさらノートから離れた勉強も意識するべきです。
独学でも韓国語は習得できる!短期間で習得するなら工夫して勉強!
私も韓国語は独学で習得しました。
留学もしてないし、語学教室に通ったこともありませんが、今では韓国人と普通に会話ができるし、発音が良いと褒められるくらいです。韓国ドラマも字幕なしで大体理解できます。
私は毎日力を入れて勉強していたわけではないので、習得までに結構時間がかかっている方かなと思います。
わたしは勉強した当初から、「韓国人が話すような会話をできるようになりたい」ということを強く意識して、それに寄せた勉強をしていました。
またホテルで働いていた頃があり、その時は積極的に韓国人とは韓国語で話すようにしていたことも、度胸がついてよかったと思います。
独学で韓国語を習得する場合、ゆるりとやっていたら、これくらいはかかります。
たまに「一年で話せるようになりました!」という人がいますよね。
もちろん力を入れて取り組めば、それくらいである程度習得することも無理ではないと思いますが、強い意志と継続が必要です。
あなたがどのようになりたいのか、によっても変わってきます。
勉強できる時間や頻度によっても習得にかかる時間は変わってくるので、あまり人と比べず自分のペース勉強を続けられればよいと思います!
またちょっとした成果も大きな成果なので、自分を認めてあげましょう。外国語を独学で理解できるなんて、その情熱と努力はすごい!!
外国語なんて、絶対完璧にはなれないし、ちょっと使わないと、できなくなるものなのです。
あまり気負いせず、楽しいと思えるペースで勉強できることが、一番上達するのではないかなと思っています!笑