私は韓国語に夢中になって、独学10年目、今では韓国人とのコミュニケーションはおおよそ問題なくできるくらいの語学スキルです。
一般的に英語や中国語を始めとして、帰国子女ではないけど新しく1から言語を習得したい人も多いはず。
しかしながら、お仕事やお金の関係で、どうしても学校に行ったり留学できず、独学している人も多いのでは。
今回は、留学することも語学学校に通うこともなく、独学で韓国語を習得した筆者が語学を独学で習得するコツについて、独自の視点で解説します。
コツを理解して勉強を進めれば、独学でも韓国語は習得できるし、本格的な発音も身に付けられると思います!
ぜひポイントをおさえながら、勉強を進めていきましょう~!
韓国語の独学の進め方
韓国語の独学を進めていく順序について簡単に解説していきます。
独学だと、効率よく順序よく勉強を進める方法を誰も教えてくれないので、わけもわからず、闇雲に勉強に着手しがち…
これから韓国語勉強を独学で始めようとしている人は、以下の順序を参考にしてみてください!
また勉強し始めているものの、「これで合っているのかな?」と不安になっている人も、今一度手順を見直してみましょう。
◆初心者向けの韓国語勉強の手順については、以下の記事でさらに詳しく解説しています。
ハングルと発音を覚える
韓国語勉強の第一歩は、文字であるハングルとその発音の勉強です。
ハングルと発音を勉強するときは、何か初歩の参考書を1冊持っておくとわかりやすいです。
とりあえず、基礎となる参考書を1冊購入し、それにしたがって勉強を進めましょう。
ハングルを勉強するときは、以下の点がポイントです。
ハングルは、発音するときの口の形を文字にしたとも言われており、きちんと発音し分けるためには口の動きがとても重要です。
日本語は、口先だけで発音できてしまう言語なのですが、同じように発音すると、韓国語の場合しっかりと発音し分ける事ができず、相手に伝わりません。
基礎を勉強するときから、正しい発音を身に付けられるよう、解説されている口の動きをしっかり意識し、大げさなくらいに発音し分ける練習が重要です。
またハングルの読みであるカナルビは、正確な韓国語の発音を表現しきれているとは言えないため、カナルビに頼りすぎるのは発音の悪化につながります。
初期の段階は、どうしてもカナルビに頼りなくなりがちですが、参考程度にとどめ、付属しているCDなどを使って「音」でハングルを覚えるように意識しましょう。
基本的な文法と単語を学ぶ
ある程度ハングルと発音が理解できるようになってきたら、基本的な文法を学んでいきましょう。
このときも、参考書の流れに従えばOK。多くの場合、以下のような内容が基本的な文法として学習内容に含まれているでしょう。
単語勉強は、この段階では別途する必要はありません。
上記の文法を学んでいる間に、例文を通してさまざまな単語に触れることができます。
文法学習を通して出会った単語を覚えていく、という流れでOKです。
◆各レベル別に学ぶべき文法の一覧は以下の記事でまとめています。
リスニングを強化する
韓国人と会話するにおいて重要な一歩がリスニング。相手の言っていることがわからなければ、会話は成り立ちません。
また正しい韓国語の発音を聞き取れなければ、自分でも同様に発音することはできないので、リスニング力は非常に重要です。
基本的な文法を理解できてきたら、リスニングの練習にも力を入れていきましょう。
参考書のリスニング問題を取り組むほかに、以下のような方法でもリスニング力をアップできます。
普段からK-POPや韓国ドラマを通して耳を韓国語に慣らし、音声を聞きながらハングルのスクリプトを読む勉強をする、というイメージ。
リスニングはどれだけ韓国語に耳が慣れているかもポイントとなるので、普段からとにかく韓国語音声を聞くように心がけましょう。
だんだんと韓国語力が付いてきたら、韓国ドラマを韓国語字幕で見るという勉強法もおすすめです。
語学試験を受ける
日本では、韓国語能力試験(TOPIK)やハングル検定との2つの韓国語試験を受けられます。
留学や就職の予定がなくても、語学試験を受けることで、自分の語学力がどれほどあるのか確かめることもできるし、一つの目標となるのでモチベーションの維持にも効果的です。
初心者の人は、TOPIKでは初級、ハングル検定では5級か4級くらいの受験がおすすめです。
語学試験に受かるためには、初級でも以下の能力が必要となります。
つまり、語学勉強を通して上記のような語学力を一定のレベルまで上げなくてはならないので、必然的に韓国語力が上がります。
中級や上級になってくると、より幅広い語彙や、作文力、ことわざなどの知識も問われるようになってきます。
◆韓国語能力試験(TOPIK)とハングル検定の違いやレベルについては、以下の記事で詳しく紹介しています。
スピーキングの練習に力を入れる
筆記系の勉強やリスニングの勉強は一人でできても、スピーキングの練習はなかなか一人でできません。
なので、つい後回しにしてしまいがちですが、それを続けているとまったく話せるようになれません!
勉強の初期からスピーキングを意識しておくことはポイントです。
一人でもスピーキングの練習は、スピーキングを意識した勉強はできます。
スピーキングの上達のためには、フレーズをたくさんストックして、それを活用する力を養うことが大切です。
1から文章を作ろうとすると、間違った文法を使ってしまったり、韓国人が理解できない文章になってしまったりします。
韓国人もよく使うフレーズや言い方をそのまま覚えて、単語を変えながら活用すると、韓国人らしい話し方にもなれるのでおすすめ◎もちろん、自分で文章を考えるより、断然通じやすいです。
また普段から、言いたいことや思ったことなどを韓国語で何というのか、頭の中で考えるクセを付けるのもおすすめ。
簡単そうに思える文章でも、意外に韓国語で言えない…とわかることがありますよ!
◆独学でのスピーキングの効果的な勉強方法は、以下の記事でさらに詳しく紹介しています。
韓国語を独学で習得するコツ
進め方がわかったところで、勉強のコツを紹介していきます。
勉強の進め方はそんなに間違っていないと思うけど、なんだか全然身になっていない気がする…
独学だと余計に、このように感じてしまう人が少なくありません。
ちょっとしたコツをおさえることで、今よりも効率的に勉強を進めることができ、実感としても習得が速くなるかもしれません!
私の経験上、意識しておいてよかった点も踏まえながら、韓国語の独学のコツを紹介します。
毎日韓国語に触れる
とにかく毎日韓国語に触れること!!
とにかく言語に慣れるには、目で見るもの、耳で聞くもの、口から発するもの、すべて韓国語になる環境が理想的ですが、日本では無理!
ということで、意識的にそんな状態を作っていかなくてはなりません。
なるべくいつでも韓国語に触れること!
私の場合は、日常的に韓国語に触れるため、以下のようなことを実践していました。
机に向かって参考書の問題を解くことだけが勉強ではありません。
「日常はいついかなるときも勉強になっている!」という気持ちで、とにかく韓国語に触れる時間を受動的な状態でも増えるよう、意識しておくこと。
無意識の間でも、知らない間にきちんと勉強になってます!
「勉強するぞ!」と、あんまり気負いすぎると、疲れて嫌になってしまうので、上記を参考に負担にならない程度に試してみてほしいです。
とにかく日本語を使う時間をなくすくらいの気持ちで、韓国語で日常を満たすこと!!
単語はエピソードをからめて覚える
しゃべるにしても読むにしても、必要なのが単語力。
単語が一番定着する方法は、「エピソードをからめて覚える」ことです。
ただ単語帳をペラペラしたり、何回もノートに書いたところで、すべて同じ動作の中で見ただけの単語なのでなかなか定着しないどころか、覚えたとしても実際に自分の口から出てくるようにはなりません。
それよりも、実際に自分の体験とからめたほうが、印象的で絶対忘れません。
などなど、自分の体験の中で起こったことや、感情が動いたときのことの方が、忘れにくくなります。
さらに、具体例として単語の使い方を学べるので、どんなシチュエーションで使えるのか、単語の持つニュアンスまで把握できることも大きなメリット。
例えば私には、こんな体験がありました。
このときから私は、この「예민하다」の意味を忘れたときはありません。
なんなら私もこの言葉を自分の言葉として使うこともできます。
これは一例ですが、わからなかった経験や勘違いしていた経験など、とにかく何でもいいので、自分だけのエピソードを紐づけることが重要です。
いちいちこんなことをしていたら、いつまで経っても単語が増えないよ!
と思うかもしれませんが、自分の口から出てこないような単語はいくら増やしたところで、読むことはできても、会話ではほぼ意味がありません。
もちろんすべてをこのように覚えろとは言いませんが、こういう経験があればあるほど、自分でも使える語彙力が広がると考えてもらうと良いかと思います!
別途、単語勉強だけをするのはもったいないので、ドラマにしても会話にしても、どんなこと単語勉強が含まれている意識で取り組むのがおすすめです◎
発音はとにかくマネをする
外国語の発音で一番やっちゃいけないのが、発音のフリガナを読むこと。これが一番最低の最悪です。
発音のフリガナを読んでいいのは、語学勉強の導入の導入だけ。
慣れてきたら文字と音を把握して、外国語を読んで発音することが重要です。
そもそも日本語は発音の数が少ないので、日本語であるカタカナで外国語の発音のすべてを表現することはできません。なので、ろくにあてにしてはいけないわけです。
韓国語も、日本語にない発音ばっかりなので、だんだん読めるようになったら、早々にカタカナとはおさらばしなくてはいけません。
発音はとにかく韓国人のしゃべりを真似して真似して真似しまくること。
音はもちろん、イントネーションや間の取り方みたいな部分もそのままそっくり真似してください。
言い方まで真似ることができたら、韓国人っぽいしゃべり方や韓国人の話のスピード、イントネーションも把握したことになるから。
単にしゃべれるだけでなく、発音がうまくなるためには、韓国人のしゃべりに近づけるのです。
「まあ通じるけど、外国人のしゃべりだね」っていう話し方が日本語や英語にもありますよね?
中国人の助詞がない日本語や、欧米人のカタコト日本語、日本人おじさんのカタカナ英語などがそういった例です。
このように「通じるけど、外国人なしゃべり方」と「通じるし、その国の人らしいしゃべり方」というものがあります。
せっかく勉強するならネイティブのしゃべり方を身に付けたいもの。
それにはやっぱり、ネイティブのしゃべり方を徹底的に真似することが重要なのです。
◆韓国語の発音を良くするための勉強方法やコツは、以下の記事で詳しく紹介しています。
韓国語音声をとにかく聞きまくる
リスニングは「聞きながらスペルを読む」勉強が一番と説明しましたが、いつでもこれができるわけではありません。
その勉強とあわせておこないたいのが、「とにかく韓国語音声を聞きまくる」。
これはしっかり聞く時間のことだけでなく、BGMとして聞くことも含めます。
無気力に、流すように聞く音声も韓国語にしようということです。
「作業BGMは必ずK-POPにする」「ドラマや英語は韓国語音声にする」など、日常でとにかく韓国語音声を聞きまくる!
日本に住んでいた人であれば、基本的に日本語だけを聞いて何十年も生きてきていたわけで、そもそも韓国語を聞いていた時間が少なすぎるわけです。
留学していた人であれば、現地の生活に溶け込むことで、何もしていない時間も街のアナウンスや他人の会話など、常に耳は外国語の生活音を聞いているわけです。
これによって知らない間に耳がどんどん慣れていくのだと思います。
日本で韓国にいるのと同じ状況にすることは不可能ですが、なるべく日本語を聞かず、外国語の音声を聞き続けることで、その状態に近づけることはできるはず!
意識的に行わないといけないのが大変ですが、聞き取りの土台作りとしてぜひ実践してほしいです。
好きなことをからめて勉強
語学は毎日少しでも続けることが重要です。
よくある話ですが、一週間に1回3時間勉強するよりも、毎日15分でも続けることの方がよっぽど意味があるのです。
しかし、語学は特に独学だと本当に大変でモチベーションが切れたり、挫折することもしばしば。
なので大人の独学で一番大切なのは「楽しみながら勉強する」こと!
何でもいいけど、とにかく楽しくないと続かないのです!
コツは、自分の好きな分野と絡めること。例えば、こんなことが考えられます。
趣味 | 勉強方法 |
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K-POPが好き | K-POP歌詞で勉強する 好きなアイドルのSNSをフォローする 好きなアイドルのバラエティを見る 好きなアイドルが載っている韓国雑誌を購入してみる |
料理が好き | 韓国人のお料理You Tubeを見て勉強する 韓国人のお料理関係のインフルエンサーをフォローする 韓国のお料理本を購入してみる |
ネイルが好き | 韓国人のネイルYou Tubeを見て勉強する 韓国ネイルサロンのSNSをフォローする 韓国でネイルサロンに行ってみる |
美容が好き | 韓国の美容系You Tubeを見て勉強する 韓国の化粧品サイトを見てみる 韓国の化粧品の使用方法欄やパッケージを読んでみる |
マンガが好き | 韓国のマンガを韓国語で読んでみる 好きな日本のマンガの韓国語版を読んでみる |
本が好き | 韓国で人気の本・エッセイを読んでみる 好きな日本作家の韓国語版の本を読んでみる |
いかに自分が楽しく続けられるかにフォーカスしてください。ズボラな人ほど、大事な心掛けになります。笑
「好きこそものの上手なれ」という言葉がまさにその通りで、好きだからこそ情熱を持って続けられるし、好きだからこそ上達も早いと思うのです♡
◆楽しみながら韓国語を勉強するポイントは、以下の記事で詳しく紹介しています。
独学でできる効果的な勉強法
一人ではなかなか勉強がうまく進められないと感じがちですが、独学でも意識次第で効果的に勉強を進めることができます。
具体的な勉強方法としてのコツを解説しています。
リスニングは聞いて読むが一番効果的
リスニングを伸ばす一番の方法は「聞きながらスペルを読む」勉強です。
例えば
などがその代表例です。
このとき、意味がわからなくてもとりあえず大丈夫。
まずは、会話や一連の文章の中での発音とスペルを一致させることがメインです。段階的に以下のステップを目指します。
- 聞いた内容とスペルを一致させられる
- スペルを読めば聞き取れる
- スペルがなくても一部の単語を、聞きながら理解できる
- スペルなしで内容がおおよそ聞き取れ、理解できる
- スペルなしで完璧に聞き取れて理解できる
知っている単語でも音声で聞くと聞き取れないことが大いにあります。
特に韓国語は活用やパッチムのせいで、勉強していた発音から大きく変化してしまうことも多々あります。
聞いただけではわからなかったけど、スペルを読んだら全部知っている単語だった、ということもザラ。
なので、「聞きながらスペルを読む」勉強は、リスニングの向上にはとっても有効。
あわせてK-POPであれば、自分も歌えるくらい一緒に発音することも効果的。
そもそもに自分で発音できない言葉は聞き取ることもできません。
聞き取りだけでなく、自分の口からも同じように発音できる練習をすることは、発音や会話力だけでなく、リスニングを磨く上でも重要です。
◆リスニング勉強のコツは、以下の記事でさらに詳しく紹介しています。
「韓国語独り言」でスピーキングを強化
スピーキングの練習は確かに一人では難しいですが、その中でも「韓国語独り言」はいつでもできる手軽な練習法!
道を歩いているときや電車に乗っているときなど、ちょっとした暇な時間に言いたいことを韓国語で考えてみると良い練習になります。
などなど、何でもいいので、「韓国語で発話するなら何て言う?」を考える練習をしましょう!
今思ったことを考えてみるのはもちろん、韓国語で自己紹介や友達と話すときなど、実際にありそうなシチュエーションを思い浮かべるのもOK!
またアイドルと会話するなら?など考えているだけでハッピーになれるような内容もおすすめ◎
これをクセにできると、自然と頭の中で韓国語文章を作る力が養われます。
この練習を日々繰り返し、実際の機会に備えて、実践の場で試してみるというプロセスで、スピーキングも上達していけます。
◆スピーキングを強化する勉強方法は、以下の記事も参考にしてみてください!
毎日K-POPと韓国ドラマ
好き嫌いがあるかもしれませんが、韓国語に生活を埋め尽くすためにも、毎日K-POPと韓国ドラマに触れることがおすすめ!
K-POPは韓国語を耳に慣らしてくれますし、韓国ドラマは普段に使えるフレーズや単語で溢れています。
近年は、K-POPも韓国ドラマもとっても身近でいつでも見聞きできる、低価格で使える良い教材です。
K-POPや韓国ドラマに限らず、韓国バラエティや、バラエティ系のYou Tube、韓国ドラマのOSTなどももちろんOK!
こういった音楽や映像作品は、リスニングを鍛えるのはもちろん、単語力や文法力、そして会話で使える表現も勉強できるので本当にありがたい!
好きな物であれば楽しみながら勉強できるので、飽きたり嫌になったりせず、続けやすいのもポイントです◎
◆K-POPを使った勉強方法は、以下の記事でさらに詳しく紹介しています。
◆ドラマを使った勉強方法は、以下の記事で詳しく紹介しています。
特に韓国語字幕を付けられるNetflixは、韓国語勉強に最適です!
韓国語の独学は進め方とコツをおさえて効率的に習得!
語学は勉強でありながら、勉強として扱いすぎてはいけません。
元々語学は学問ではなく現地の人にとっての生活必需品・コミュニケーションツールなわけなので、いかに日常に落とし込めるかがコツだと思うのです。
なので参考書や教科書だけで得られることには限界があり、日常生活の中の方がよっぽど使える言葉にあふれています。
なんなら、参考書に書いていない表現の方が、日常会話ではよく使われているということも大いにあります。
なので、ある程度参考書で基礎を身に付けたら、K-POPや韓国ドラマ、You Tube、本、SNSなど、韓国人が日常的に触れているものを使って勉強を進めるのがおすすめです!
テスト勉強と語学の習得は別物。今回は、“会話ができるようになる”という目標に近づけるコツについて私の経験から解説しました。
せっかく勉強するなら、会話で使えるようになりたいですよね!このコツをおさえて勉強すれば、独学でも十分に韓国語を習得できます!
ぜひ参考にしてみてくださいね^^